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平等な言葉遣い:アドビのコアとなる包括性の価値を反映するために、InDesign 2022(バージョン 17.0)以降の非包括的言語を置き換えます。英語、デンマーク語、ハンガリー語、スペイン語、イタリア語、ブラジル語、ポルトガル語、および日本語のロケールのヘルプ記事では、マスターページへの参照はすべて親ページに置き換えられます。
InDesign バージョン 15.0 以降、Flash ファイル形式(.FLV および .F4V)は使用できなくなりました。これらの形式に関連するすべてのオプションは、それぞれのパネルから削除されました。詳しくは、「Flash Player の提供終了 | InDesign への影響」を参照してください。
ボタンの作成
ドキュメントを固定レイアウト EPUB または PDF 形式で書き出す際に、特定のアクションを実行するボタンを作成できます。例えば、別のページにジャンプしたり、web サイトを開いたりするボタンを作成できます。
ボタンを作成すると、次の作業を行うことができます。
ボタンとフォームパネルを使用して、ボタンをインタラクティブ化します。書き出された固定レイアウト EPUB または PDF ファイルでユーザーがボタンをクリックすると、アクションが実行されます。詳しくは、「ボタンのインタラクティブ化」を参照してください。
ボタンとフォームパネルの「アピアランス」セクションで、特定のマウス操作に応じて変わるボタンの外観を定義します。詳しくは、「ロールオーバー時およびクリック時のボタンのアピアランスの変更」を参照してください。
オブジェクトステートパネルで、マルチステートオブジェクトを作成します。詳しくは、「マルチステートオブジェクトの作成」を参照してください。
ボタン上にマウスポインターが置かれたときやボタンをクリックしたときに表示を変化させる「ホットスポット効果」または「ホットリンク効果」を作成します。詳しくは、「ボタンのホットスポットの作成」を参照してください。
ボタンを操作してダイナミックドキュメントをデザインする場合は、インタラクティブ PDF ワークスペースを選択すると効率的に作業できます。
ボタンの作成
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ペンツールまたは描画ツール(長方形ツールや楕円形ツールなど)を使用して、ボタンのシェイプを描画します。必要に応じて、文字ツールを使用してボタンに「次へ」や「購入」などのテキストを追加します。注意:
ナビゲーションボタン(「次のページ」、「前のページ」など)を作成する場合、親ページにこれらを追加すると、ドキュメント内のページすべてに対して同じボタンの作成操作を繰り返す必要がなくなります。これらのボタンは、親ページが適用されるすべてのドキュメントページに表示されます。
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選択ツール を使用して、変換する画像、シェイプまたはテキストフレームを選択します。
ムービー、サウンドまたはポスターをボタンに変換することはできません。
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ボタンに変換アイコン をボタンとフォームパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/ボタンとフォームを選択)でクリックします。または、オブジェクト/インタラクティブ/ボタンに変換を選択します。
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ボタンとフォームパネルで、次の操作を行います。
- 形式ドロップダウンメニューから、「ボタン」を選択します。
- 「名前」テキストボックスでボタン名を指定し、他に作成するボタンと区別します。
- 目的のアクションがトリガーするイベントを指定します。
- 書き出された固定レイアウト EPUB または PDF ファイルでイベントがトリガーされたときに何が起こるかを決定するボタンに対して 1 つ以上のアクションを指定します。詳しくは、「ボタンのインタラクティブ化」を参照してください。
- 追加のアピアランスステートをアクティブにして、各ステートのアピアランスを変化させることにより、書き出された固定レイアウト EPUB または PDF ファイルでボタン上にマウスポインターが置かれたときやボタンがクリックされたときにボタンがどのようなアピアランスになるかを指定します。詳しくは、「ロールオーバー時およびクリック時のボタンのアピアランスの変更」を参照してください。
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ドキュメントをインタラクティブ固定レイアウト EPUB または PDF に書き出す前に、プレビューパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/PDF インタラクティビティプレビュー)を使用して、ボタンをテストします。「オンラインで公開」を使用して、ドキュメントをオンラインで公開することもできます。
サンプルボタンとフォームパネルからのボタンの追加
サンプルボタンとフォームパネルには既成のボタンが含まれており、ドキュメント内にドラッグして使用できます。これらのサンプルボタンには、グラデーションぼかしやドロップシャドウなどの効果が使用され、「ロールオーバー」ステートに若干異なる外観が設定されています。サンプルボタンには、アクションも割り当てられています。例えば、サンプルの矢印ボタンには「次ページへ移動」や「前ページへ移動」というアクションが割り当てられています。これらのボタンは、必要に応じて編集できます。
サンプルボタンとフォームパネルはオブジェクトライブラリです。オブジェクトライブラリとしてのパネルでは、ボタンを追加したり、不必要なボタンを削除したりできます。詳しくは、オブジェクトライブラリの使用を参照してください。サンプルボタンは ButtonLibrary.indl ファイルに保存されます。このファイルは、InDesign アプリケーションフォルダーの Presets¥Button Library フォルダー内にあります。
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ボタンとフォームパネルメニューから「サンプルボタンとフォーム」を選択し、サンプルボタンとフォームパネルを開きます。
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サンプルボタンとフォームパネルからドキュメントにボタンをドラッグします。すべてのページにナビゲーションボタンを表示するには、親ページにボタンを追加します。
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選択ツールでボタンを選択し、ボタンとフォームパネルで必要に応じてボタンを編集します。
サンプルボタンを編集する場合は、次の点に留意してください。
ボタンにテキストを追加する場合は、「通常」ボタンステートから「ロールオーバー」ボタンステートにテキストをコピー&ペーストします。そうしない場合、固定レイアウト EPUB または PDF ファイルで、ボタンをマウスでロールオーバーしたときに、追加したテキストが表示されません。
ボタンのサイズを変更できます。次ページ/前ページのペアの矢印ボタンをドラッグする場合は、最初のボタンのサイズを変更してから、2 番目のボタンを選択して、オブジェクト/変形を再実行/変形を再実行を選択します。
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ドキュメントをインタラクティブ固定レイアウト EPUB または PDF に書き出す前に、プレビューパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/PDF インタラクティビティプレビュー)を使用して、ボタンをテストします。「オンラインで公開」を使用して、ドキュメントをオンラインで公開することもできます。
ボタンをオブジェクトに変換
ボタンをオブジェクトに変換すると、ボタンのコンテンツはページに残りますが、ボタンのプロパティは削除されます。ボタンの他のステートに関連付けられたコンテンツも削除されます。
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選択ツール を使用して、ボタンを選択します。
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オブジェクト/インタラクティブ/オブジェクトに変換を選択します。
ボタンのインタラクティブ化
InDesign でインタラクティブな効果を作成、編集、管理することができます。ドキュメントを固定レイアウト EPUB または PDF に書き出すと、これらのインタラクティブなアクションが動作するようになります。
例えば、PDF ドキュメントでサウンドを再生するボタンを作成するとします。この場合は、サウンドファイルを InDesign ドキュメントに配置してから、PDF ドキュメントでクリックするとサウンドが再生されるボタンを作成できます。
この例で、マウスボタンをクリックすることをイベントと呼び、サウンドを再生することをアクションと呼びます。
PDF および EPUB ファイルの両方でサポートされるアクションと、PDF または EPUB のいずれかでのみサポートされるアクションがあります。アクションを選択するときに、書き出し先が固定レイアウト EPUB のみである場合は、PDF 専用のアクションを選択しないでください。また、書き出し先が PDF である場合は、EPUB 専用のアクションを選択しないでください。
ボタンへのアクションの追加
アクションは複数の異なるイベントに割り当てることができます。例えば、書き出された PDF ファイルでは、マウスポインターがボタン領域に入るとサウンドを再生したり、マウスボタンをクリックするか放すとムービーを再生したりするように指定できます。複数のアクションを同じイベントに割り当てることもできます。例えば、ムービーを再生すると同時にズーム表示を「100% 表示」に設定するようなアクションを作成できます。
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選択ツール を使用して、作成したボタンを選択します。
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ボタンとフォームパネルで、アクションをアクティブにする方法を決定するイベント(「リリース時」など)を選択します。
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「アクション」の横のプラス記号のボタン をクリックし、イベントに割り当てるアクションを選択します。
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アクションの設定を指定します。
例えば、「先頭ページへ移動」を選択した場合は、ズームを指定します。「URL へ移動」を選択した場合は、web ページのアドレスを指定します。一部のアクション(「次の表示へ移動」など)には、追加の設定がありません。
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必要に応じて、イベントに必要な数の追加のアクションを割り当てます。
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ボタンをテストするには、ドキュメントを固定レイアウト EPUB、または PDF に書き出し、書き出されたファイルを表示します。PDF に書き出す場合は、「インタラクティブ」オプションが選択されていることを確認します。
イベントの種類
イベントは、ドキュメントが EPUB または PDF に書き出される際に、ボタンでどのようにアクションがアクティブにされるかを指定するものです。なお、Acrobat ではイベントはトリガーと呼ばれます。
リリースまたはタップ時
マウスボタンをクリックした後に離したとき。これは最も一般的に使用されるイベントです。マウスボタンを押したままポインターをボタンから外せばアクションは実行されないので、ユーザーは操作をもう一度やり直すことができます。
クリック時
マウスボタンをクリックしたとき(クリックして離していない状態)。「クリック時」を使用する特定の理由がないかぎりは、ユーザーがアクションをキャンセルできるように「リリースまたはタップ時」を使用することをお勧めします。
ロールオーバー時
マウスポインターが、ボタンのバウンディングボックスによって定義されるボタン領域に入ったとき。
ロールオフ時
マウスポインターがボタン領域を出るとき。
フォーカス(PDF)
PDF ファイルで、マウスの操作または Tab キーを押すことによってボタンがフォーカスされたとき。
ぼかし(PDF)
PDF ファイルで、フォーカスが別のボタンまたはフォームフィールドに移動したとき。
アクションの種類
アクションを作成する場合は、指定したイベントが起きたとき(通常はボタンをクリックしたとき)の反応を指定します。イベントに応じて次のようなアクションを割り当てることができます。
配置先へ移動
ブックマークパネルまたはハイパーリンクパネルで作成したテキストアンカーを指定し、その指示先へとジャンプするようにします。詳しくは、「テキストアンカーへのジャンプの設定」を参照してください。
先頭ページへ移動、最終ページへ移動、次ページへ移動、前ページへ移動
固定レイアウト EPUB または PDF ファイルの先頭ページ、最終ページ、前ページまたは次ページにジャンプします。ズームポップアップメニューからオプションを選択し、移動先のページの表示倍率を指定します。
URL へ移動
指定した URL の web ページを開きます。
ボタンとフォームの表示と非表示
書き出された固定レイアウト EPUB または PDF ファイルで、指定したボタンの表示と非表示を切り替えます。例えば、あるボタンをマウスポインターが別のボタンに移動したときに表示させるには、トリガーが動作するまでターゲットボタンを非表示にしておき、ロールオーバーによって非表示ボタンを表示させるアクションを作成します。詳しくは、「ロールオーバー時の異なるボタンの表示」を参照してください。
EPUB とオンライン公開のみが対象
アニメーション
指定したアニメーションの再生を開始、一時停止、停止または再開します。ドキュメントに追加されているアニメーションだけが、アニメーションポップアップメニューに表示されます。
ページへ移動
同じ EPUB ファイル内の指定したページにジャンプします。
ステートに移動
マルチステートオブジェクトの指定したステートにジャンプします。例えば、あるマルチステートオブジェクトのステートとして何枚かの異なる画像が設定されている場合、このアクションを使用して特定の画像を表示できます。
前のステートに移動、次のステートに移動
マルチステートオブジェクト内に設定されている、前または次のステートにジャンプします。これらのオプションは、クリック操作で進行するスライドショーを作成する場合に便利です。詳しくは、「マルチステートオブジェクトの作成」を参照してください。
サウンド
指定したサウンドクリップを再生します。再生されたサウンドは一時停止、停止または再び再生できます。ドキュメントに追加されているサウンドクリップだけが、サウンドポップアップメニューに表示されます。
ビデオ
指定したムービーを再生します。再生されたムービーは一時停止、停止または再び再生できます。ドキュメントに追加されているムービーだけが、ビデオポップアップメニューに表示されます。
対象:PDF のみ
フォームをクリア
フォームフィールドに入力されたすべてのデータをクリアし、フォームを元の状態にします。
次の表示へ移動
「前の表示へ移動」によって前の表示にジャンプした後に、元のページに戻ります。web ブラウザーでも同じような方法として、「戻る」ボタンをクリックした後にのみ「進む」ボタンを使用できます。「次の表示へ移動」は、前の表示にジャンプした後のみ動作します。
前の表示へ移動
PDF ドキュメントで最後に表示したページにジャンプするか、最後に使用した表示倍率に戻ります。
ファイルを開く
指定したファイルを開きます。PDF ではないファイルを指定した場合、ユーザーはそれを開くためのアプリケーションが必要です。絶対パス名(C:¥docs¥sample.pdf など)を指定します。
フォームをプリント
印刷ダイアログを開いてフォームを印刷します。
フォームを送信
フォームフィールドに入力されたデータを、指定された URL に送信します。mailto: と URL フィールドに入力し、その後にメールアドレスを入力して、記載されているメールに記入済みのフォームを送信する必要があります。コロン(:)の前後にスペースがないことを確認してください。
ズーム表示
ズームポップアップメニューで指定した倍率や方法でページを表示します。表示倍率(「100% 表示」など)、ページの表示方法(「連続 - 見開き」など)またはページ方向を変更することができます。
ボタンに設定したアクションの編集または削除
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選択ツール を使用して、ボタンを選択します。
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ボタンとフォームパネルで、必要に応じて次の操作を行います。
- アクションを無効にするには、横にあるチェックボックスの選択を解除します。テストする際には、イベントとアクションを無効にすると便利です。
- アクションの順序を変更するには、アクションをドラッグ&ドロップします。
- アクションを削除するには、そのアクションをリストボックスで選択し、選択されたアクションを削除ボタン をクリックします。
- アクションを編集するには、アクションが割り当てられているイベントを選択し、そのアクションをリストボックスで選択して設定を変更します。既存のイベントに割り当てられているアクションを置換するには、既存のアクションを削除してから、新しいアクションを割り当てます。
テキストアンカーへのジャンプの設定
InDesign ドキュメント内にテキストアンカーを作成しておくと、そのアンカーにジャンプするボタンを作成できます(別の InDesign ドキュメント内のアンカーにジャンプすることもできます)。テキストアンカーを追加するには、ブックマークパネルとハイパーリンクパネルを使用します。テキストアンカー以外のブックマークにジャンプするボタンは作成できません。
ボタンにハイパーリンク先を設定しても、書き出した固定レイアウトの EPUB または PDF ドキュメントではハイパーリンクの効果はありません。
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選択ツール を使用して、ボタンを選択します。
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ボタンとフォームパネルで、ジャンプをトリガーするイベント(「リリースまたはタップ時」など)を選択します。
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「アクション」の横のプラス記号をクリックし、「配置先へ移動」を選択します。
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ドキュメントポップアップメニューから開いている InDesign ドキュメントのいずれかを選択するか、ポップアップメニューの右のフォルダーアイコンをクリックしてファイルを指定します。
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「配置先」で、ブックマークパネルまたはハイパーリンクパネルを使用して作成されたブックマークまたはハイパーリンク先(URL を除く)を指定します。
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ズームポップアップメニューからオプションを選択し、移動先のページの表示倍率を指定します。
他のドキュメントにあるアンカーを指定した場合は、そのアンカーを含んでいるドキュメントも PDF に書き出し、同じファイル名にして、拡張子だけを .indd から .pdf に変えることを忘れないようにしてください。また、PDF ドキュメントを同じフォルダーに保存して、リンクが Acrobat および Reader で正常なままであることを確認してください。
ロールオーバー時およびクリック時のボタンのアピアランスの変更
1 個のボタンは、様々なボタンのアピアランス(「ステート」とも呼ばれる)を表す一連の個別オブジェクトによって構成されています。ボタンごとに、「通常」、「ロールオーバー」、「クリック」の 3 つのアピアランスを設定できます。書き出したファイルでは、マウスポインターがボタン領域内に置かれたとき(「ロールオーバー」)と、マウスボタンがボタン領域上でクリックされたとき(「クリック」)以外は「通常」のアピアランスが表示されます。各ステートに異なるアピアランスを設定することで、視覚的なフィードバックを実現できます。
デフォルトでは、ボタンを作成すると、そのボタンのテキストや画像を含んだ「通常」のアピアランスが定義されます。新しいアピアランスを有効にすると、「通常」のアピアランスがコピーされます。アピアランスのカラーを変更したり、テキストや画像を追加したりすると、ステートごとに表示を変化させることができます。
A. ポインターがボタン領域外(通常) B. ポインターがボタン領域上に移動(ロールオーバー) C. クリック(クリック)
ボタンのクリック可能領域(ホットスポット)は、ボタンの最大のステートを示す四角形の境界線ボックスです。例えば、丸いボタンには四角形のホットスポットがあります。
ボタンのアピアランスの変更
複数のアピアランス(通常、ロールオーバー、クリック)を持つボタンを作成する場合は、まずボタンのデザインを完成させてから他のアピアランスを有効にすることをお勧めします。「ロールオーバー」または「クリック」のアピアランスを有効にするとき、「通常」のアピアランスがコピーされます。
変更操作によっては、選択したアピアランスにのみ影響するものと、すべてのアクティブなアピアランスに影響するものがあります。1 つのアピアランスを選択してから、背景色の変更やテキストの編集を実行すると、その操作は選択したアピアランスのみに影響します。選択ツールを使用してボタンを移動またはサイズ変更すると、その変更はすべてのアピアランスに影響します。
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ウィンドウ/インタラクティブ/ボタンとフォームを選択してボタンとフォームパネルを表示します。
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選択ツール を使用して、編集するレイアウト上のボタンを選択します。
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「ロールオーバー」をクリックして、「ロールオーバー」外観を有効にします。
「通常」の外観が「ロールオーバー」にコピーされます。
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「ロールオーバー」を選択した状態で、ボタンのアピアランスを変更します。
- カラーを変更するには、コントロールパネルの線メニューまたは塗りメニューからスウォッチを選択します。
- アピアランスに画像を配置するには、ダイレクト選択ツールを使用するか既存のボタン画像をダブルクリックして既存の画像を選択してから、ファイル/配置を選択し、ファイルをダブルクリックします。
- 画像をテキストフレームにペーストするには、クリップボードにコピーし、ボタンパネルでアピアランスを選択して、編集/選択範囲内へペーストを選択します。
- テキストを入力するには、文字ツールを選択し、ボタンをクリックしてテキストを入力します。編集/選択範囲内へペーストを選択し、クリップボードにコピーしたテキストフレームをボタンにペーストすることもできます。
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「クリック」のアピアランスを追加するには、「クリック」をクリックして有効にし、同じ手順に従ってアピアランスを変更します。
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各種のボタンのアピアランスは、プレビューパネルでテストします。
ボタンとフォームパネルで「ステートのアピアランス」サムネールのサイズを変更するには、ボタンとフォームパネルメニューから「パネルオプション」を選択し、オプションを選択して「OK」をクリックします。
外観の削除と無効化
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ボタンとフォームパネルでアピアランスを選択します。
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必要に応じて次の操作を行います。
- 「ロールオーバー」または「クリック」の外観を削除するには、パネル下部の任意のステートと内容を削除アイコンをクリックします。「通常」アピアランスに大幅な変更を加えた後で、その新しいアピアランスに基づいて「ロールオーバー」と「クリック」のアピアランスを作成し直す場合は、アピアランスを削除すると便利です。
- アピアランスを削除せず無効にするには、アピアランスの横にある目アイコンをクリックして選択を解除します。無効なステートは、固定レイアウト EPUB または PDF ファイルに書き出されません。
「通常」ステートを削除または無効化することはできません。
マルチステートオブジェクトの作成
オブジェクトステートパネルで、複数バージョンのオブジェクトを作成できます。ステートは、ページアイテムのバージョンです。複数のステートを含むオブジェクトは、マルチステートオブジェクトと呼ばれます。
オブジェクトステートパネルで作成できるオブジェクトのステート数には制限がありません。ステートを作成するたびに、別のバージョンのページアイテムが作成されます。ページには一度に 1 つのステートのみが表示されます。プリントおよび PDF の出力では、アクティブなステートのみが最終出力に表示されます。
マルチステートオブジェクトのスライドショーの作成
マルチステートオブジェクトの最も一般的な使用例は、スライドショーです。EPUB ファイルの閲覧者は、スライドショーとして一連の画像をクリックして表示できます。例えば、画像別に異なるページを使わずに、20 個の画像のスライドショーを作成できます。
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スライドショーで表示する画像を配置します。
各画像フレームのサイズを統一すると、よい結果が得られます。
ステートは、単一のアイテムである必要はなく、アイテムのコレクションにすることができます。
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画像をスタックするには、画像を選択し、コントロールパネルの水平方向中央揃え と垂直方向中央揃え をクリックします。
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画像を選択した状態で、オブジェクトステートパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/オブジェクトステート)を開き、選択範囲をマルチステートオブジェクトに変換ボタン をクリックします。
オブジェクトステートパネルに画像がステートとして表示され、選択した画像が点線のフレーム枠で囲まれます。
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マウスボタンを放したときに「次のステートに移動」アクションと「前のステートに移動」アクションをトリガーするナビゲーションボタンを作成します。詳しくは、「ボタンの作成」を参照してください。
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プレビューパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/EPUB インタラクティビティプレビュー)を使用して、ナビゲーションボタンをテストします。
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ドキュメントを EPUB 形式に書き出します。詳しくは、「インタラクティブドキュメント」を参照してください。
マルチステートオブジェクトの編集
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マルチステートオブジェクトを選択します。
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オブジェクトステートパネルで、次のいずれかの操作を行います。
ステートを編集するには、そのステートをオブジェクトステートパネルで選択し、オブジェクトを編集します。例えば、オブジェクトに線や塗りを追加したり、オブジェクトをサイズ変更することができます。
オブジェクトを既存のステートに追加するには、そのオブジェクトとマルチステートオブジェクトの両方を選択し、オブジェクトを表示可能なステートに追加ボタン をクリックします。
オブジェクトを既存のマルチステートオブジェクトに追加するには、そのオブジェクトとマルチステートオブジェクトの両方を選択し、選択範囲をマルチステートオブジェクトに変換ボタン をクリックします。
ステートを複製するには、複製元のステートを選択し、パネルメニューの「新規ステート」を選択します。ステートのコンテンツの追加、削除、編集を行います。
オブジェクトを既存のステートにペーストするには、まず、オブジェクトをカットまたはコピーします。次に、マルチステートオブジェクトを選択し、オブジェクトステートパネルでペースト先のステートを選択して、オブジェクトステートパネルメニューの「ステートにペースト」を選択します。
マルチステートオブジェクトを元の個別のオブジェクトに変換するには、そのステートをオブジェクトステートパネルで選択し、パネルメニューの「ステートをオブジェクトにリリース」を選択します。マルチステートオブジェクトのすべてのステートをオブジェクトに変換するには、「すべてのオブジェクトをステートにリリース」を選択します。
ステートとそのコンテンツを削除するには、そのステートを選択し、パネルメニューの「ステートを削除」を選択します。
書き出しファイル内のマルチステートオブジェクトを、ボタンによってトリガーされるまで非表示にするには、パネルメニューの「トリガーされるまで非表示」を選択します。
ドキュメント内のすべてのマルチステートオブジェクトを最初のステートにリセットするには、パネルメニューの「すべてのマルチステートオブジェクトを最初のステートにリセット」を選択します。ステートを選択すると、ドキュメントを閉じて再び開いても、オブジェクトはそのステートのままとなります。このオプションを使用すると、すべてのマルチステートオブジェクトをすばやくリセットできます。
ボタンのホットスポットの作成
場合によっては、ボタン領域(「ホットスポット」または「ホットリンク」)にマウスポインターが置かれるまでボタンを非表示にしておきたいことがあります。例えば、地図のボタンの上をポインターが移動すると、対応する地域を表す画像が表示され、ポインターがその地域の外に移動すると、その画像が表示されなくなるよう設定することができます。
ロールオーバー時の非表示画像の表示
「ホットスポット」効果を実現する 1 つの方法として、ボタンパネルで「ロールオーバー」ステートに画像を適用する方法があります。ボタンを作成して、「ロールオーバー」ステートでは画像を表示し、「通常」ステートでは表示しないように設定します。
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ホットスポットとして使用する画像を選択します。画像のフレームに境界線や背景色がないことを確認します。
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ボタンとフォームパネル(ウィンドウ/インタラクティブ/ボタンとフォームを選択)で、「通常」アピアランスをクリックして、選択した画像をボタンに変換します。
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ボタンとフォームパネルで、「ロールオーバー」アピアランスをクリックして有効にします。
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もう一度「通常」のアピアランスをクリックします。次に、ダイレクト選択ツール を使用し、画像を選択して削除します。
フレームと画像(フレーム内容)の両方ではなく、画像のみを削除するように注意してください。フレームを削除するとボタン全体が削除されます。
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プレビューパネルで、ホットスポット効果をプレビューします。
ロールオーバー時の異なるボタンの表示
オブジェクトのクリックまたはマウスオーバーによって別のオブジェクトを表示するホットスポットを作成できます。この場合は、2 個のボタンを作成して一方を非表示に設定し、「ボタンとフォームを表示 / 隠す」アクションを使用してターゲットボタンの表示と非表示を切り替えます。
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ソースボタンとして使用するオブジェクトを作成します。ボタンとフォームパネルで、オブジェクトを選択して「ボタンに変換」アイコンをクリックします。
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ターゲットボタンとして使用する画像を配置し、ボタンに変換します。
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ターゲット画像を選択し、ボタンとフォームパネルの下部にある「トリガーされるまで非表示」を選択します。
ソースボタンのクリックで画像を表示させるには、書き出すドキュメント内でその画像を非表示にしておく必要があります。
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ソースボタンを選択し、2 つの異なるアクション(ターゲット画像を表示するアクションと、非表示にするアクション)を作成します。
ソースボタンにマウスポインターが置かれたときに画像を表示する場合は、「ロールオーバー時」および「ロールオフ時」イベントを使用します。ソースボタンがクリックされたときに画像を表示し、放されたら非表示にする場合は、「クリック時」および「リリースまたはタップ時」イベントを使用します。どちらの場合も、「ボタンを表示 / 隠す」アクションを使用してターゲットボタンの表示と非表示を切り替えます。詳しくは、「ボタンのインタラクティブ化」を参照してください。
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プレビューパネルでボタンをテストします。
ボタンの PDF オプションの変更
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選択ツール を使用して、ボタンを選択します。
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ボタンとフォームパネルメニューの「PDF オプション」を選択します。
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説明文を入力します。これは、目の不自由なユーザーのために読み上げられる代替テキストとして機能します。
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このボタンを PDF ファイル内に表示するかどうかを指定し、「OK」をクリックします。
ボタンのタブ順の設定
タブ順は、ユーザーが PDF キュメントで Tab キー(または Shift+Tab キー)を押したときにフォーカスされる次の(または前の)フィールドを決定します。各ページで設定するタブ順の対象には、非表示レイヤー上のボタンも含まれますが、親ページ上のボタンは含まれません。
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ボタンを含んでいるページをターゲットにします。
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「オブジェクト/インタラクティブ/タブ順を設定」を選択します。
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タブ順を移動するボタン名を選択し、新しい位置にドラッグするか、「上へ移動」または「下へ移動」ボタンをクリックしてタブ順を変更します。完了したら、「OK」をクリックします。
Acrobat で PDF を編集してページにボタンやフォームフィールドを追加する場合は、必要に応じて Acrobat で新しいタブ順を指定します。