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ビデオとオーディオのエンコードと圧縮について

  1. Adobe Media Encoder ユーザガイド
  2. ベータ版のリリース
    1. ベータ版プログラムの概要
    2. Media Encoder (Beta) ホーム
    3. ベータ版機能
      1. サードパーティのオーディオプラグインの管理
  3. 概要
    1. Adobe Media Encoder の新機能
    2. Adobe Media Encoder の必要システム構成
    3. リリースノート
    4. 既知の問題
    5. 解決済みの問題
  4. エンコーディングのクイックスタートと基本
    1. Adobe Media Encoder の概要
    2. プリセットブラウザーの使用
    3. ソース設定
    4. Media Encoder の読み込みでサポートされるファイル形式
    5. サードパーティのオーディオプラグインの管理
    6. Media Encoder を使用した Team Projects からのメディアの書き出し
    7. ログファイルの使用
    8. Media Encoder による書き出しでサポートされるファイル
    9. デフォルトのキーボードショートカット
    10. ビデオとオーディオのエンコードと圧縮について
    11. 圧縮のヒント
    12. 環境設定の設定
    13. キーボードショートカット
  5. エンコーディングと書き出し
    1. Media Encoder のカスタムプリセットを作成
    2. Media Encoder の同期設定
    3. After Effects での GoPro CineForm コーデックの使用
    4. Media Encoder のビデオエフェクトマネージャー
    5. IRT への準拠
    6. Media Encoder の書き出し設定のリファレンス
    7. Media Encoder でのビデオとオーディオのエンコードと書き出し
    8. メディアキャッシュデータベースの管理
    9. Adobe Media Encoder のパブリッシュ設定

ビデオとオーディオをデジタル形式で録画および録音する場合、品質、ファイルサイズ、ビットレートの各バランスを考慮する必要があります。ほとんどの形式では、圧縮による品質の低下を数段階から選択できるようにして、ファイルサイズとビットレートを下げています。圧縮は、効率的に保存、送信および再生できるようにムービーのデータサイズを縮小する重要な処理方法です。

ムービーファイルを、特定の種類のデバイスで特定のバンド幅で再生するために書き出す場合は、最初にエンコーダー(コーデック)を選択する必要があります。各種エンコーダーは、さまざまな圧縮スキームを使用して情報を圧縮します。各エンコーダーには対応するデコーダーがあり、これにより再生時にデータが圧縮解除され解釈されます。

コーデックには様々な種類があり、あらゆる状況に適応するようなコーデックはありません。例えば、アニメーションの圧縮に最適なコーデックは、一般的に実写映像の圧縮には適していません。

圧縮は、可逆(画像からデータが一切失われない)方式または非可逆(一部のデータが破棄される)方式で行うことができます。

書き出し設定ダイアログボックスで、圧縮とエンコーディングに関する様々な設定を行うことができます。詳しくは、エンコーディングと書き出しを参照してください。

エンコーディングおよび圧縮のオプションについて詳しくは、FAQ 項目:"FAQ: After Effects 用に最適な描画および書き出し形式は何ですか?"
を参照してください。

時間圧縮と空間圧縮

ビデオとオーディオデータの圧縮には、 空間時間の 2 つのカテゴリがあります。空間圧縮は、周囲のフレームにかかわらず、 単一フレームのデータに適用されます。 空間圧縮は、イントラフレーム圧縮とも呼ばれます。

時間圧縮では、フレーム間の差を特定し、その差のみを保存します。 このため、フレームは前のフレームとの差に基づいて記述されます。 変更されていない領域については、 前のフレームのデータが繰り返し使用されます。時間圧縮は、インターフレーム圧縮とも呼ばれます。

ビットレート

ビットレート(データレート)はビデオクリップの画質と、バンド幅の許容範囲内でファイルをダウンロードできる配信先に影響を及ぼします。

ビデオをインターネット経由で配信する場合は、低いビットレートでファイルを作成します。高速インターネット接続を使用しているユーザーは、すぐにビデオを見ることができますが、速度の遅い接続を使用しているユーザーは、ファイルをダウンロードするのに時間がかかります。ユーザーの大半が不十分なインターネット速度を利用していると思われる場合は、短いビデオクリップを作成して、ダウンロード時間を許容される制限以内に維持します。

フレームレート

ビデオは、画像のシーケンスを画面に連続してすばやく表示することで、動いているような効果を与えるものです。1 秒当たりに表示されるフレームの数をフレームレートと言い、フレーム/秒(fps)という単位で表されます。画像シーケンスの表示に使用されるフレームレートが高いほど、またフレーム/秒の値が大きいほど、動きが滑らかになります。ただし、画質を上げるためにフレームレートを高くすると、データ量が膨大になり、より多くのバンド幅を使用することになります。

デジタル形式で圧縮されたビデオを操作する場合は、フレームレートが高いほど、ファイルサイズが大きくなります。ファイルサイズを小さくするには、フレームレートまたはビットレートを低くします。ビットレートを低くしたときにフレームレートを変更しないと、画質が低下します。

ネイティブフレームレート(ビデオが最初に録画されたときのフレームレート)では、ビデオが最適な状態で表示されるため、配信チャンネルと再生プラットフォームに余裕がある場会は、フレームレートを高いままにすることをお勧めします。フルモーション NTSC ビデオの場合は 29.97 fps、PAL ビデオの場合は 25 fps を使用します。フレームレートを下げた場合、リニアレートでフレームがドロップされます。ただし、フレームレートを低くする必要がある場合は、元のフレームレートを割り切れる値にすると、最適な結果が得られます。例えば、ソースのフレームレートが 24 fps であれば、12 fps、8 fps、6 fps、4 fps、3 fps または 2 fps にフレームレートを下げます。

モバイルデバイスの場合、プリセットブラウザーパネルからデバイスに固有のエンコーディングプリセットを使用します。

注意:

埋め込みビデオで SWF ファイルを作成する場合、ビデオクリップと SWF ファイルのフレームレートは同じにする必要があります。 SWF ファイルと埋め込まれたビデオクリップで異なるフレームレートを使用すると、 再生に一貫性がなくなります。

キーフレーム

キーフレームとは、ビデオクリップに一定の間隔で挿入される完全なビデオフレーム(または画像)です。 キーフレーム間のフレームには、 キーフレーム間で発生する変更に関する情報が格納されます。

注意:

キーフレームは、特定の時点でのアニメーションのプロパティを定義するマーカーであるキーフレームとは異なります。

初期設定では、ビデオクリップのフレームレートに基づいて、使用するキーフレームの間隔(キーフレームの距離)が自動的に判断されます。キーフレームの距離の値により、エンコーダーがビデオ画像を再評価し、フルフレームまたはキーフレームをファイルに記録する頻度が指定されます。

フッテージにシーン変化や動きが速いアクションまたはアニメーションが多く存在する場合は、キーフレームの距離を小さくすることで、全体的な画質が向上することがあります。キーフレームの距離を小さくすると、出力ファイルが大きくなります。

キーフレームの距離の値を低くすると、ビデオファイルのビットレートが上がり、同程度の画質が維持されます。

画像縦横比とフレームサイズ

フレームレートと同様に、フレームサイズは、品質の高いビデオを作成するために重要です。 特定のビットレートでは、フレームサイズが増加するとビデオの品質が低下します。

画像縦横比は、画像の幅と高さの比率です。 最も一般的な画像縦横比は、4:3(標準的なテレビ)と 16:9(ワイドスクリーンおよび高解像度テレビ)です。

ピクセル縦横比

コンピューターグラフィックのほとんどは、幅と高さのピクセル縦横比が 1:1 の正方形ピクセルを使用しています。

一部のデジタルビデオ形式では、ピクセルは正方形ではありません。例えば、標準の NTSC デジタルビデオ(DV)のフレームサイズは 720 x 480 ピクセルで、4:3 の縦横比で表示されます。つまり、 各ピクセルは正方形ではなく、ピクセル縦横比(PAR)は 0.91(背が高く幅が狭いピクセル)になります。

インターレースビデオとノンインターレースビデオ

インターレースビデオは、各ビデオフレームを構成する 2 つのフィールドで成り立っています。各フィールドには、フレーム内の水平走査線の数の半分が含まれています。 上位フィールド(フィールド 1)にはすべての奇数番号の走査線が、 下位フィールド(フィールド 2)にはすべての偶数番号の走査線が含まれています。インターレースビデオモニター(テレビなど)では、 最初に一方のフィールドの走査線をすべて描画した後、もう一方のフィールドの走査線をすべて描画することによって、各フレームを表示します。 フィールドオーダーは、どちらのフィールドを先に描画するかを指定します。NTSC ビデオでは、新規フィールドは 1 秒間に 59.94 回画面に描画されます。 これは、29.97 フレーム/秒のフレームレートに相当します。

ノンインターレースビデオのフレームはフィールドに分割されません。プログレッシブスキャンモニター(コンピューターのモニターなど)では、すべての水平走査線を、 上から下に 1 パスで描画することによって、ノンインターレースビデオのフレームを表示します。

Adobe Media Encoder では、 インターレースソースをノンインターレース出力にエンコードすることを選択した場合、エンコードの前にビデオのインターレースが解除されます。

HD(高精細)ビデオ

高精細(HD)ビデオとは、標準精細(SD)ビデオ形式よりもピクセル寸法が大きいビデオを意味します。通常、標準精細は、NTSC や PAL(水平解像度はそれぞれ 480 と 576)などアナログテレビの規格に近いピクセル寸法のデジタル形式を指します。もっとも一般的な HD 形式の解像度は 1280 x 720 または 1920 x 1080 であり、画像縦横比は 16:9 です。

HD ビデオ形式にはインターレース方式とノンインターレース方式があります。最大解像度クラスの規格は、ノンインターレース形式で扱うと非現実的なデータレートが必要になる場合があるため、高フレームレートのインターレース形式になっているのが一般的です。

HD ビデオ形式は、縦方向のピクセル寸法、スキャンモードおよびフレームまたはフィールドレート(スキャンモードによる)によって表されます。例えば、1080i60 は、インターレース 1920 x 1080、インターレーススキャン、60 フィールド/秒を表し、720p30 は、ノンインターレース 1280 x 720、プログレッシブスキャン、30 フレーム/秒を表します。いずれの場合も、フレームレートは約 30 フレーム/秒です。

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