Adobe Sign リリースノート:2015
新機能および改善された機能
再ブランディング
再ブランディングにより、Adobe 電子サインサービスは Adobe Document Cloud のコアコンポーネントになりました。このため、以前 Adobe EchoSign と表示されていた場所に Adobe Document Cloud と表示され、新しい Adobe Document Cloud のロゴが表示されるようになりました。
注:すべての電子サイン機能に変更点はありません。アカウントが組織のブランディングでカスタマイズされている場合も、ロゴが変わることはありません。一方、アカウントに共同ブランドのロゴが表示されていた場合は、4 月下旬か 5 月上旬に Adobe Document Cloud の新しいブランディングに合わせて表示が変更され、カスタマイズされたロゴと Powered by Document Cloud の共同ブランディングが表示されるようになります。
一般のユーザーインターフェイスの変更点
このリリースでは、以下の UI が変更されています。
- 「ホーム」タブは「ダッシュボード」に名前が変更になりました。「ホーム」タブにあった機能はすべて「ダッシュボード」タブに配置されています。
- ヘッダーの右上端にユーザーの名前だけが表示されるようになりました。
- 「ヘルプを表示」リンクはヘルプアイコンになりました。
新しいアカウント管理者用ユーザーインターフェイス
2015 年 1 月のリリースでアカウント管理者用 UI のベータ版が導入されました。このリリース以降、この UI がすべてのアカウントでデフォルトになります。アカウント管理者は、新しい UI と 以前の UI(標準アカウント管理者)を切り替えることができます。
注:必要に応じて引き続き標準アカウント管理者 UI を使用することもできます。以前の UI を使用するには、アカウントページで「標準アカウント管理者」をクリックします。とはいえ、最新のエクスペリエンスと新機能をご利用いただくため、新しい UI を使用することを強くお勧めします。
アカウント管理ページの新しい検索機能
新しいアカウント管理ページでは、検索機能を使って設定を簡単に探すことができます。例えば、「電話認証」設定を探すには、検索ボックスに「電話」と入力して Enter を押します。
グループ管理者向けのグループカスタマイズ機能の拡張
グループ管理者がグループ設定をより詳細にコントロールできるようになりました。組織のビジネスニーズに応じて、新しいユーザーの追加、既存のユーザーの管理、グループ設定のカスタマイズを簡単に実行できます。
API 機能の強化
以下の 2 つの API の動作が向上しました。
- getFormData:文書にフォームフィールドがない場合でも、契約書のステータス、電子メールアドレス、役割、氏名、役職、会社名といった契約書の基本情報を常に返すようになりました。返すデータには、契約書のトランザクション番号も含まれます。
- getDocumentEventsForUser:ユーザーが開始したすべてのトランザクションの作成済みイベントを正しく返すようになりました。この情報を使用して、API が返すデータとレポートが返すデータを正しく関連付けることができます。
よりシンプルなサインオン
電子サインサービスへのデフォルトのログインエクスペリエンスが更新され、完全修飾ドメイン URL を覚えていなくても、アカウント固有の URL にログインできるようになりました。新しいエクスペリエンスでは、ユーザーは適切なアカウント固有の URL に自動的にリダイレクトされ、ログインすることができます。アカウントで SAML を使用してシングルサインオンを設定している場合は、ユーザーは適切な SAML ログイン URL に自動的にリダイレクトされ、認証およびログインできます。
解決された問題とその他の機能強化
- PST タイムゾーン以外に設定されたリマインダーに関する問題も含め、タイムゾーンに関する問題が解決されました。
- 文書を署名用ウィジェットに結合した場合に、グローバル設定で「文書を個別に保存」オプションが無視された問題が解決されました。以下の問題が解決されました。
- 文書内の計算対象の参照がデフォルト値を含む読み取り専用フィールドの場合、署名済みの文書に計算済みフィールドが表示されなかった問題が解決されました。以下の問題が解決されました。
以下のリマインダーに関する問題が解決されました。
- API を使用して送信した場合、リマインダーが代理署名者に送信されなかった問題が解決され、正しく送信されるようになりました。
- これまでは署名者も承認者もリマインダーを設定することができましたが、文書の送信者のみが設定できるようになりました。
新機能および改善された機能
ワークフローデザイナー
個々のビジネスニーズに応じた署名プロセスを作成し、プロセスの手順が毎回一貫して実行されるように、操作がわかりやすい「送信」エクスペリエンスを作成します。この新しいツールでは、直観的に操作できるドラッグ&ドロップエディターを使用して、ワークフローを簡単に設計、管理できます。契約書に含める文書、参加者の特性(あらかじめ定義されている名前、役割、複雑な転送など)、送信者が事前入力するフォームフィールド、契約書の有効期限、パスワードオプションなどを簡単に指定できます。
デジタル署名
認定済みデジタル証明書を使用した高度な電子サイン(AES)の規制や業界固有の要件に準拠しています。エキスパートが認める「デジタル署名」が完全にサポートされているので、Adobe Document Cloud 電子サインサービスでは、デジタル署名のみを使用するか、同じ文書内で電子サインと電子署名の両方を使用するワークフローを作成できます。ハードウェアのトークンリーダー、HSM、クラウドベースの証明書を使用して署名者を認証できる唯一の電子サインソリューションです。任意の European Union Trust List(EUTL)または Adobe Approved Trust List(AATL)デジタル証明書プロバイダーやタイムスタンププロバイダーを使用できます。
ユーザー権限の委任
新しい API 拡張機能
カスタムワークフロー、フォームフィールドの作成と配置、ユーザーとグループの管理、Mega サインの使用などに対応する新しい API 拡張機能を使用すれば、エンタープライズアプリでの電子サインオプションの幅が広がります。
新しい契約書送信機能
新しくなった使いやすい送信エクスペリエンスを使用して、送信者が署名プロセスをより詳細にコントロールするよう設定できます。強力な新機能や直観的なオプションを提供するだけでなく、PC や タブレットなど様々なウィンドウサイズに合わせて自動的に表示が調整されるレスポンシブデザインにも対応するよう、デザインが刷新されています。
ハイブリッドルーティング順序
署名の順序を明確に定義します。署名者が順番に、または同時に署名するよう指定することも、両方のオプションを合わせて使用することもできます。どの署名者が同時に署名できるか、どの署名者は順番通りに署名する必要があるかを指定します。順番を変更するには、ドラッグ&ドロップで並べ替えるか、署名の順番を番号で指定します。
委任者の役割
署名者の電子メールアドレスが不明な場合や、代理人や仲介者を通じて要求を送信する必要がある場合、委任者の役割を使えば、遅延やエラーの発生を防ぐことができます。参加者に、署名者や承認者だけでなく委任者の役割を割り当てられるようになりました。委任者は要求を受信すると、署名や承認を適切なユーザーに委任できます。監査追跡には、委任者と最終署名者両方のアクションと連絡先情報が含まれます。
その場での文書の修正
署名要求を簡素化してスピードアップします。手違いで誤った文書を送信してしまった場合は、エラーを修正して要求を再送することができます。要求をキャンセルしてもう一度初めからやり直す必要はありません。契約書を編集する際には、文書を追加、削除、置換、順序変更できます。文書のフォームフィールドを変更することもできます。
カメラキャプチャ
モバイルデバイスのカメラを使用して手書きの署名の写真を撮り、文書の署名に使用することができます。この機能は、Adobe eSign Manager Document Cloud の iOS アプリで利用できます。
署名の同期
自動的に同期される Adobe 電子サインサービスの Web およびモバイルエクスペリエンスを使って保存済みの署名にアクセスできます。
契約書の検索またはフィルタリング
この新機能を使用すると、モバイルデバイスで保存済みの契約書をダウンロードして表示し、検索とフィルタリングオプションを使ってデバイスに保存されているファイルの中から目的の契約書を簡単に見つけることができます。この機能は、Adobe eSign Manager Document Cloud の iOS アプリと Android アプリで利用できます。
エンタープライズモバイル管理(EMM)
Android for Work 企業向けモバイル管理と Adobe eSign Manager Document Cloud の Android アプリを使用して、従業員のモバイルアプリとデバイスを安全に管理します。
Android 向けの新しい送信機能
より直観的でわかりやすい送信エクスペリエンスを使用して、文書を署名用に送信します。また、組織がナレッジベース認証(KBA)または電話認証を購入している場合は、Adobe eSign Manager Document Cloud の Android アプリを使用して契約書を署名用に送信する際にも、こうした認証方法を利用できるようになりました。
利用可能な機能
利用可能な機能は、ご購入のプランによって異なります。
- エンタープライズ向け Adobe Document Cloud — Premium 電子サインサービスプラン 1(P1)(以前のEchoSign Enterprise プラン)
- エンタープライズ向け Adobe Document Cloud — Premium 電子サインサービスプラン 2(P2)(以前のEchoSign Global プラン)
機能 |
Adobe Document Cloud のレベル |
---|---|
ワークフローデザイナー¥ |
P2 |
デジタル署名 |
P2 |
ユーザー権限の委任¥ |
P2 |
新しい API |
P2 |
新しい契約書送信機能¥ |
すべて |
ハイブリッドルーティング順序¥ |
P2 |
委任者の役割¥ |
P2 |
その場での文書の修正¥ |
P2 |
カメラキャプチャ |
すべて |
署名の同期 |
すべて |
契約書の検索またはフィルタリング |
すべて |
エンタープライズモバイル管理(EMM) |
P1 と P2 |
Android 用の新しい送信 UI |
すべて(注:KBA および電話認証は P1 および P2 のアドオン機能) |
解決された問題とその他の機能強化
このリリースには、以下の修正と機能強化が含まれています。
- 監査レポートのイベント日時に送信者の位置情報が使用されるようになりました。
- 契約書の添付保持に関してまれに発生していた問題を修正しました。
- ロシア語、フランス語、ドイツ語の翻訳に関する問題を修正しました。
- フィールドのフォントに関する諸問題を修正しました。
- アーカイブ済み文書の関係者と会社の名前の編集に関する問題を修正しました。
- 署名と保管が完了した電子メールからオプトアウトした場合、ウィジェットの署名時にこうした電子メールが送信者に届かないようになりました。
- createUrlWidget API を使用して承認する場合に、承認者が適切にリダイレクトされます。
- 署名者は、ひとりに 1 回のみ委任できます。
- ALLOW_EXTERNAL_DELEGATION 設定が正しく動作するように問題を修正しました。
- 最初の受信者が署名すると、有効な共有イベントを持つユーザーに確認の電子メールが届くようになりました。
- フォームフィールドレイヤーテンプレートでのハイパーリンクの使用に関する問題を修正しました。
- 新しい管理ページでのユーザーの非アクティブ化に関する問題を修正しました。
- 文書の表示がオンになっている場合に、所属に応じて CC 受信者への送信内容をより詳細にコントロールできるようになりました。
- レポートに受信者の役職と会社を含められるようオプションを追加しました。
- 「完了に要した時間」のパフォーマンス目標を設定する際に、緑色の値が黄色ステータスの値よりも小さくなるよう、チェック機能を追加しました。
- アカウントレベルの設定に従って API 送信を実行するかどうかをコントロールできるようになりました。
- 特定の状況下で英語以外の言語で表示されるチェックボックスで発生していた問題を修正しました。
- 署名用の契約書を .school、.tech、.show ドメインに送信できるようになりました。
- テキストタグを使用して事前入力用の添付フィールドを定義できるようになりました。
- 署名者は保存済みの署名を署名中に上書きできます。