Lightroom ではグラフィックプロセッサーをどのように活用しますか?
詳細ビューで編集内容を画像に反映する作業を高速化するために、Lightroom で互換グラフィックプロセッサー(別名、グラフィックカード、ビデオカード、または GPU)を使用できます。Windows コンピューターで Lightroom を実行しているときに、互換グラフィックプロセッサーを使用すると、写真グリッド、正方形グリッド、フィルムストリップでの画像のレンダリングが高速化されます。Lightroom のディテールの強化機能も GPU で高速化されます。また、互換グラフィックプロセッサーを使用すると、4K や 5K モニターなど、高解像度ディスプレイにおける大幅な速度の向上を実現できます。
Lightroom で GPU 機能を使用する場合の必要システム構成を教えてください。
サポートされているコンピューターで「GPU を画像処理に使用」を有効にして、画像編集を高速化することができます。このオプションは、Lightroom の環境設定にある「パフォーマンス」の「グラフィックプロセッサーを使用」で「カスタム」を選択した場合に表示されます。
ディスプレイ用の GPU を使用するための必要システム構成
Windows
- Windows 10 Anniversary Update(バージョン 1809)以降
- DirectX 12 をサポートしている GPU。 お使いのシステムでDirectXのバージョンを確認するには、このMicrosoftのマニュアルを参照してください。
- Intel GPU:Skylake GPU 以降が必要
macOS
- macOS 10.14 以降
- Metal をサポートしている GPU。お使いのコンピューターが Metal をサポートしているかどうかを確認するには、こちらの「Apple ドキュメント」を参照してください。
画像処理に GPU を使用するために必要なシステム構成
- ディスプレイ用 GPU の必要システム構成がすべて満たされていることを確認してください。
|
最小 |
推奨 |
VRAM |
2 GB の GPU RAM |
4K 以上のディスプレイの場合は 4 GB 以上の GPU RAM |
- Lightroom では、現在、グラフィックプロセッサーは 1 つのみ使用してください。複数のビデオアダプターを使用しても、パフォーマンスは改善されません。グラフィックドライバーの競合が原因で発生する問題を解決するには、「解決策 4: GPU およびグラフィックドライバーのトラブルシューティング手順」の手順 5 と手順 6 を実行します。
- 「メイン」の Lightroom ウィンドウのみが加速されます。「セカンダリ」のウィンドウはグラフィックプロセッサーによって加速されません。
- 仮想マシンで実行するグラフィックプロセッサーのテストは実施していません。また、サポートの対象外です。
- Lightroom を起動すると、グラフィックカードのテストを実行します。テストが失敗すると、グラフィックカードは最小要件を満たしている場合であっても無効になります。トラブルシューティングの手順を 1 つずつ試してエラーを解決してください。一部のグラフィックカードは、最小要件を満たしているにもかかわらず、グラフィックアクセラレーションに関して Lightroom と互換性がない可能性があります。
詳細については、「必要システム構成 | Lightroom」を参照してください。
グラフィックカードを選択する際の推奨事項
最高のパフォーマンスを得るには、GPU コンピューティングベンチマークでスコアが 2,000 以上のグラフィックカードを使用してください。
- ベンチマークスコアが高くても Lightroom Classic で十分なパフォーマンスが得られるとは限りません。パフォーマンスは複数の要因に依存しています。
- 一般に、統合グラフィックカードでは十分なパフォーマンスが得られません。このカードは CPU とメモリを共有しています。消費電力が少なく、バッテリーの消耗を抑えるため、ノートパソコンでよく使用されています。
- 特定のグラフィックカードをご使用の場合は、必ず最新ドライバーをインストールしてください。グラフィックプロセッサーのノート PC 版とデスクトップ PC 版の名称は多少異なっています。
Lightroom がグラフィックカードにアクセスしているかどうかを確認するにはどうすればよいですか?
Lightroom が GPU を使用できる場合、環境設定で、「ディスプレイに GPU を使用」チェックボックスがオンになっているはずです。
(macOS)Lightroom/環境設定/パフォーマンス
(Windows)編集/環境設定/パフォーマンス
環境設定に、Lightroom で使用可能な GPU の名前とビデオメモリが表示されます。情報が表示されない場合、GPU またはハードウェアのドライバーの更新が必要か、オペレーティングシステムが必要システム構成を満たしていない可能性があります。
Lightroom の GPU アクセラレーション
デフォルトで、「グラフィックプロセッサを使用」が「自動設定」に設定されます。GPU アクセラレーションの現在の状態が GPU 名の下に表示されます。基本または完全アクセラレーションが自動的にサポートされます。基本アクセラレーションが自動的に選択された場合、「カスタム」を使用すると完全アクセラレーションを有効にできます。
システムが対応していない場合やエラーが発生した場合は、アクセラレーションが自動的に無効になります。アクセラレーションが無効になっているときにエラーメッセージが表示された場合は、GPU ハードウェア、ドライバーのバージョンまたはオペレーティングシステムがシステム要件を満たしていない可能性があります。
「グラフィックプロセッサを使用」ドロップダウンから次のいずれかを選択して、GPU アクセラレーションがのオン/オフを切り換えます。
自動設定
システムのハードウェアとオペレーティングシステムの構成からサポートされる GPU レベルを自動的に判定する場合は、このオプションを選択します。初期設定ではこれが選択されます。
オフ
すべての GPU アクセラレーションをオフにする場合に、このオプションを選択します。
カスタム
GPU サポートのレベルを手動で選択する場合は、このオプションを選択します。
- ディスプレイに GPU を使用
- GPU を画像処理に使用
デフォルトでは、適切なレベルの GPU アクセラレーション(オフ、基本または完全)が自動的に選択されます。
- 基本アクセラレーションは、Lightroom が GPU に情報を送信する方法を最適化します。Lightroom の処理速度を高速化し、アニメーションズーム(スクラブズーム)などの機能を有効にできます。
- 完全アクセラレーションは画像処理に GPU を使用します。CPU だけでなく GPU を使用してピクセルのレンダリングを行います。処理バージョン 5 により、大半の調整処理が GPU で高速化されています。たとえば、完全アクセラレーションを利用することで、テクスチャスライダーの動きに合わせて結果をスムーズに表示できるようになりました。また、4K、5K などの高解像度ディスプレイへの対応も可能になりました。完全アクセラレーションは、2019 年 11 月リリース(バージョン 3.0)で追加されました。完全アクセラレーションを有効にするには、基本アクセラレーションが必要です。
グラフィックカードの製造元とモデルを確認するにはどうすればよいですか?
使用中のグラフィックカードの製造元およびモデルを確認するには、Lightroom を起動し、「ヘルプ/システム情報」を選択してグラフィックプロセッサー情報を参照します。
Lightroom では複数のグラフィックプロセッサーまたはグラフィックカードを利用できますか?
Lightroom では、現在、グラフィックプロセッサーは 1 つのみ使用してください。2 つのグラフィックカードを使用しても、Lightroom のパフォーマンスは改善されません。
競合するドライバーで複数のグラフィックカードを使用すると、グラフィックプロセッサーにより高速化される Lightroom の機能で問題が起こる場合があります。
最良の結果を得るには、1 つのグラフィックカードに 2 つ(またはそれ以上)のモニターを接続することをお勧めします。
複数のグラフィックカードを使用する必要がある場合、必ず、同一メーカーの同一モデルにしてください。異なるメーカーやモデルが混在すると、Lightroom でクラッシュをはじめ、その他の競合問題が発生する場合があります。グラフィックドライバーの競合が原因で発生する問題を解決するには、「解決策 4: GPU およびグラフィックドライバーのトラブルシューティング手順」の手順 5 と手順 6 を実行します。
その他の関連ヘルプ
- グラフィックプロセッサー(GPU)に関するよくある質問 | Lightroom Classic
- グラフィックプロセッサー(GPU)とグラフィックドライバーの問題に関するトラブルシューティング | Lightroom
- Lightroom のほとんどの問題を解決するための基本的なトラブルシューティング手順
- 必要システム構成 | Lightroom
- パフォーマンスを最適化する
- Windows 10 アップグレード後に、Lightroom で「カタログを開く際に予期しないエラー」が発生する
- エラー: Lightroom カタログを開けません
- Windows 10 でアプリケーションを開く際に発生するエラー MSVCR110.dll
- スプラッシュスクリーンの後で、Lightroom が起動しなかったり、自動的に閉じる