Photoshop の従来の 3D 機能が 2024年7月をもって削除されました。ただし Photoshop (Beta) アプリでは、Adobe Substance 3D Viewer (Beta) アプリを使用して、3D オブジェクトを 2D Photoshop デザインに シームレスに追加できます。詳細については、こちらをクリックしてください。
計測について
Photoshop の計測機能を使用すると、なげなわツール、クイック選択ツールまたは自動選択ツールで選択した不規則な形状など、ものさしツールまたは選択ツールを使用して定義した任意の領域を計測できます。また、高さ、幅、面積、外周などを計算したり、画像(複数可)の計測値を追跡したりすることもできます。計測データは、計測ログパネルに記録されます。計測ログの列をカスタマイズして、列内のデータを並べ替えたり、ログからタブ区切りの Unicode テキストファイルにデータを書き出したりすることができます。
計測スケール
計測スケールを設定すると、画像内の指定した数のピクセルをインチ、ミリメートル、ミクロンなどのスケール単位で表すことができます。スケールを作成したら、目的の領域を測定して計算値を受け取り、選択したスケール単位で結果を記録することができます。計測スケールのプリセットは複数作成できますが、各ドキュメントで一度に使用できるスケールの数は 1 つだけです。
スケールマーカー
画像にスケールマーカーを配置すると、計測スケールを表示できます。スケールマーカーは、計測スケールの単位を表示することもできます。
計測スケールの設定
ドキュメントの計測スケールを設定するには、ものさしツールを使用します。頻繁に使用する計測スケールについては、計測スケールのプリセットを作成することもできます。プリセットは、イメージ/解析/計測スケールを設定サブメニューに追加されます。ドキュメントの現在の計測スケールは、サブメニューにチェック付きで示され、情報パネルに表示されます。
DICOM ファイルでは、計測スケールは自動的に設定されています。詳しくは、DICOM ファイルについてを参照してください。
初期設定の計測スケールである 1 pixel = 1 pixel に戻すには、イメージ/解析/計測スケールを設定/初期設定を選択します。
計測スケールの設定
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ドキュメントを開きます。
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イメージ/解析/計測スケールを設定/カスタムを選択します。ものさしツールが自動的に選択されます。ものさしツールをドラッグして画像内のピクセル距離を計測するか、「ピクセル長」テキストボックスに値を入力します。計測スケールダイアログボックスを閉じると、設定の操作前に選択していたツールに戻ります。
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ピクセル長と同じに設定する「論理長」および「論理単位」を入力します。
例えば、ピクセル長が 50 で、50 ピクセル / ミクロンのスケールにする場合は、「論理長」に「1」を入力し、「論理単位」に「microns」を入力します。
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計測スケールダイアログボックスで「OK」をクリックし、計測スケールをドキュメントに設定します。
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ファイル/保存を選択して、ドキュメントの現在の計測スケール設定を保存します。
情報パネルでスケールを表示するには、パネルメニュー から「パネルオプション」を選択し、ステータス情報セクションの「計測スケール」を選択します。
注意:ドキュメントウィンドウの下部に計測スケールを表示するには、ドキュメントウィンドウ下部のステータスバーにあるポップアップメニューからステータス表示/計測スケールを選択します。
計測スケールプリセットの作成
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ドキュメントを開きます。
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イメージ/解析/計測スケールを設定/カスタムを選択します。
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計測スケールを作成します。
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「プリセットを保存」をクリックし、プリセットに名前を付けます。
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「OK」をクリックします。作成したプリセットは、イメージ/解析/計測スケールを設定サブメニューに追加されます。
計測スケールプリセットの削除
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イメージ/解析/計測スケールを設定/カスタムを選択します。
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削除するプリセットを選択します。
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「プリセットを削除」をクリックして、「OK」をクリックします。
スケールマーカーの使用
計測スケールマーカーは、ドキュメントで使用されている計測スケールを表示します。スケールマーカーを作成する場合、まずドキュメントの計測スケールを設定します。マーカーの長さを論理単位で設定したり、長さを示すテキストキャプションを挿入したり、マーカーとキャプションのカラーを黒または白に設定したりすることができます。
スケールマーカーの作成
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イメージ/解析/スケールマーカーを配置を選択します。
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計測スケールマーカーダイアログボックスで、以下のオプションを設定します。
長さ
スケールマーカーの長さを設定する値を入力します。マーカーの長さを表すピクセル数は、ドキュメントで現在どの計測スケールが選択されているかによって異なります。
フォント
表示テキストのフォントを選択します。
フォントサイズ
表示テキストのフォントサイズを選択します。
テキストを表示
スケールマーカーの論理長と単位を表示するには、このオプションを選択します。
テキストの位置
スケールマーカーの上または下にキャプションを表示します。
カラー
スケールマーカーとキャプションのカラーを黒または白に設定します。
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「OK」をクリックします。
スケールマーカーは画像の左下隅に配置されます。マーカーによって、テキストレイヤー(「テキストを表示」オプションが選択されている場合)とグラフィックレイヤーを含むレイヤーグループがドキュメントに追加されます。移動ツールを使用してスケールマーカーを移動するだけでなく、テキストツールを使用してキャプションを編集したり、テキストサイズ、フォント、カラーなどを変更したりすることもできます。
スケールマーカーの追加または置換
ドキュメントに複数のスケールマーカーを配置することも、既存のマーカーを置換することもできます。
追加のスケールマーカーは画像上の同じ位置に配置されるので、マーカーの長さによってはそれぞれが見えにくくなります。下にあるマーカーを表示するには、スケールマーカーのレイヤーセットを無効にします。
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イメージ/解析/スケールマーカーを配置を選択します。
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「削除」または「保持」をクリックします。
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新しいマーカーの設定を入力して、「OK」をクリックします。
スケールマーカーの削除
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レイヤーパネルを開き、削除するスケールマーカーに対応した計測スケールマーカーレイヤーグループを選択します。
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レイヤーグループを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して、コンテキストメニューから「グループを削除」を選択するか、レイヤーを削除ボタンをクリックします。
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「グループと内容」をクリックします。
計測の実行
計測には、Photoshop の選択ツール、ものさしツールまたはカウントツールを使用できます。計測ログに記録したいデータの種類と一致する計測ツールを選択します。
高さ、幅、外周、面積、ピクセルグレーなどの値を計測するための選択範囲を作成します。選択範囲を一度に 1 つずつ計測することも、複数まとめて計測することもできます。
直線距離と角度を計測するには、ものさしツールで計測する部分を線でなぞり、計測します。
カウントツールを使用して画像内のアイテムをカウントし、アイテム数を記録します。詳しくは、画像内のオブジェクトのカウントを参照してください。
計測を行うたびに、1 つまたは複数の計測項目が計測されます。どの計測項目を選択するかによって、計測ログに記録される情報の種類が決まります。計測項目は、計測に使用するツールの種類に対応しています。選択範囲を計測する場合は、面積、外周、高さおよび幅を計測項目として使用できます。長さと角度は、ものさしツールを使用した計測の計測項目として使用できます。特定の種類の計測で使用する計測項目をまとめて保存しておくと、ワークフローをスピードアップできます。
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既存のドキュメントを開きます。
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イメージ/解析/計測スケールを設定を選択して、ドキュメントの計測スケールプリセットを選択するか(詳しくは計測スケールの設定を参照)、「カスタム」を選択してカスタムの計測スケールを選択します。
計測値が算出され、その時点で有効になっているスケール単位を使用して、計測ログに記録されます。計測スケールを設定していない場合は、初期設定のスケールである 1 pixel = 1 pixel が使用されます。
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(オプション)イメージ/解析/計測項目を選択を選択して、次のいずれかの操作を行います。
計測する計測項目を選択するには、「カスタム」を選択します。
プリセットポップアップメニューから既存の計測項目プリセットを選択します。
計測項目を選択ダイアログボックスには、計測項目が使用可能な計測ツールごとにグループ化されて表示されます。共通の計測項目は、すべてのツールで使用できます。これらの計測項目は、計測対象ファイルの名前、計測スケール、計測の日付と時刻などの有用な情報を計測ログに追加します。
初期設定では、すべての計測項目が選択されています。特定の種類の計測で使用する計測項目を選択し、まとめて保存しておいて、計測項目プリセットとして準備しておくことができます。
注意:特定のツールを使用して計測を行うと、他の計測項目が選択されている場合でも、そのツールに関連付けられた計測項目しかログに表示されません。例えば、ものさしツールを使用して計測を行った場合は、選択された共通の計測項目とともに、ものさしツールの計測項目のみが計測ログに表示されます。
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選択した計測項目と一致する画像要素と計測ツールを選択します。次のいずれかの操作を行います。
画像内に選択範囲(複数可)を作成します。
イメージ/解析/ものさしツールを選択するか、ツールパネルのものさしツールをクリックしたら、ものさしツールを使用して画像領域の長さを計測します。
イメージ/解析/カウントツールを選択するか、ツールパネルのカウントツールをクリックして、画像内のアイテムをカウントします。
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ウィンドウ/計測ログを選択して、計測ログパネルを開きます。
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イメージ/解析/計測値を記録を選択するか、計測ログパネルで「計測値を記録」をクリックします。
注意:現在選択されている計測項目が現在の計測ツールと対応していない場合は、そのツールに適した計測項目を選択するように求めるメッセージが表示されます。
計測ログには、計測項目ダイアログボックスで選択した計測項目ごとの列があります。計測を行うたびに、新しいデータ行が計測ログに挿入されます。
画像内で選択した複数の領域を計測する場合は、選択したすべての領域の要約データまたは累積データを含んだデータ行が 1 つログに作成され、選択領域ごとのデータ行がその後に挿入されます。各選択範囲は、ログのラベル列に個別の要素として表示され、固有の番号が割り当てられます。
同じまたは複数のドキュメントの様々な選択範囲に対して、手順 2 ~ 6 を繰り返すことができます。計測ログのドキュメント列は、計測データのソースを反映しています。
計測項目
角度
ものさしツールの向きを表す角度(±0 ~ 180)。
面積
正方形ピクセル数、または現在の計測スケール(平方ミリメートルなど)に基づくキャリブレーション単位で表された選択範囲の面積。
真円度
4pi(面積/外周 2)。値 1.0 は完全な円を示しています。値が 0.0 に近づくにつれて、徐々に引き延ばされた多角形を示します。非常に小さな選択範囲の場合、これらの値は正しくないことがあります。
数
どの計測ツールを使用しているかによって異なります。選択ツール:画像内の非連続選択範囲の数。カウントツール:画像内のカウント済みアイテムの数。ものさしツール:表示されているものさしラインの数(1 または 2)。
日時
計測が行われた日時を適用します。
ドキュメント
測定するドキュメント(ファイル)を特定します。
グレー値
明るさを表す計測値。0 ~ 255(8 bit 画像の場合)、0 ~ 32,768(16 bit 画像の場合)または 0.0 ~ 10(32 bit 画像の場合)のいずれかの範囲をとります。グレー値に関連したすべての計測では、初期設定のグレースケールプロファイルを使用して、画像をグレースケールに内部変換します(イメージ/モード/グレースケールを選択することに相当)。こうすることにより、要求された値(平均、中央、最小、最大)が各要素について計算され、要約が生成されます。
高さ
選択範囲の高さ(最大 y 値から最小 y 値を差し引いた値)を現在の計測スケールに基づく単位で表したもの。
ヒストグラム
画像内の各チャンネルに関するヒストグラムデータを生成し(RGB 画像の場合は 3、CMYK 画像の場合は 4 など)、0 ~ 255 の各値でピクセル数を記録します(16 bit または 32 bit の値は 8 bit に変換されます)。計測ログからデータを書き出すと、数値によるヒストグラムデータが CSV (コンマ区切り)ファイルに書き出されます。このファイルは、計測ログのタブ区切りテキストファイルの書き出し先と同じ場所にある独自のフォルダーに配置されます。ヒストグラムファイルには、0 で始まり 1 ずつ増えていく固有の番号が割り当てられます。一度に複数の選択範囲を計測する場合は、全選択範囲の値を示すヒストグラムファイルが 1 つ生成されるほか、各選択範囲の値を示すヒストグラムファイルも追加で生成されます。
総密度
選択範囲内のピクセルの値の和です。これは、面積(ピクセル単位)と平均グレー値の積と等しくなります。
ラベル
各計測値を識別して、計測値 1、計測値 2 などのように自動的に番号を付けます。複数の選択範囲を同時に計測する場合、各選択範囲に追加の要素ラベルと番号が割り当てられます。
長さ
画像上でものさしツールを使用して定義された直線距離を現在の計測スケールに基づく単位で表します。
外周
選択範囲の外周。一度に複数の選択範囲を計測する場合は、全選択範囲の外周合計を示す計測値が 1 つ生成されるほか、各選択範囲の値を示す計測値も追加で生成されます。
拡大・縮小
ソースドキュメントの計測スケール(100 ピクセル = 3 マイルなど)。
スケール単位
計測スケールの論理単位。
スケール比率
スケール単位に割り当てられたピクセル数。
ソース
計測のソース:ものさしツール、カウントツールまたは選択ツール。
幅
選択範囲の幅(最大 x 値から最小 x 値を差し引いた値)を現在の計測スケールに基づく単位で表したもの。
計測項目プリセットの作成
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イメージ/解析/計測項目を選択/カスタムを選択します。
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プリセットに含める計測項目を選択します。
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「プリセットを保存」をクリックし、プリセットに名前を付けます。
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「OK」をクリックします。プリセットが保存され、解析メニューの計測項目を選択サブメニューから選択できるようになります。
計測項目プリセットの編集
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イメージ/解析/計測項目を選択/カスタムを選択します。
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編集するプリセットをプリセットポップアップメニューから選択します。
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計測項目を選択または選択解除します。プリセット名がカスタムに変わります。
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「プリセットを保存」をクリックします。既存のプリセットを置換するには元のプリセット名を入力し、新規プリセットを作成するには新しい名前を入力します。
計測項目プリセットの削除
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イメージ/解析/計測項目を選択/カスタムを選択します。
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削除するプリセットをプリセットポップアップメニューから選択します。
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「プリセットを削除」をクリックし、「はい」をクリックして削除を確定します。
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「OK」をクリックします。
計測ログの使用
オブジェクトを計測すると、計測ログパネルに計測データが記録されます。ログ内の各行は計測セットを表し、各列は計測セット内の計測項目を表します。
オブジェクトを計測すると、計測ログに新しい行が表示されます。ログ内の列の順序を変更したり、列内のデータを並び替えたり、行または列を削除したり、ログのデータをコンマ区切りテキストファイルに書き出したりすることができます。
計測ログの表示
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次のいずれかの操作を行います。
イメージ/解析/計測値を記録を選択します。
ウィンドウ/計測ログを選択します。
ログ内の行の選択
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次のいずれかの操作を行います。
ログ内の行をクリックして選択します。
連続した複数の行を選択するには、最初の行をクリックしてから残りの行の上をドラッグするか、最初の行をクリックしてから Shift キーを押しながら最後の行をクリックします。
隣接していない複数の行を選択するには、最初の行をクリックし、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらその他の行をクリックします。
すべての行を選択するには、「すべてを選択」をクリックします。
すべての行を選択解除するには、「すべての計測値の選択を解除」のアイコンをクリックします。
ログ内の列の選択
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次のいずれかの操作を行います。
列の見出しをクリックします。
連続した複数の列を選択するには、最初の列の列見出しをクリックしてから残りの列の上をドラッグするか、最初の列の列見出しをクリックしてから Shift キーを押しながら最後の列の列見出しをクリックします。
隣接していない複数の列を選択するには、最初の列見出しをクリックし、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらその他の列見出しをクリックします。
ログ内の列の順序変更、サイズ変更、並び替え
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次のいずれかの操作を行います。
ログ内の順序を変更するには、選択した列をドラッグします。列の位置は黒い二重線で表されます。
列のサイズを変更するには、列見出しをクリックし、境界線をドラッグします。
列内のデータを並べ替えるには、列見出しをクリックして並べ替え順を変更するか、列見出しを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して「昇順に並べ替え」または「降順に並べ替え」を選択します(行の順序を手動で変更することはできません)。
ログからの行または列の削除
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ログ内の 1 つまたは複数の行または列を選択します。
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次のいずれかの操作を行います。
計測ログパネルメニューから「選択した項目を削除」を選択します。
パネルの上部にある「選択した計算値を削除」アイコンをクリックします。
行または列ヘッダーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)し、コンテキストメニューから「削除」を選択します。
計測ログのデータの書き出し
計測ログのデータはコンマ区切りのテキストファイルに書き出すことができます。スプレッドシートアプリケーションでこのテキストファイルを開き、計測データを基に様々な統計計算や分析計算を実行することができます。
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ログ内の 1 つまたは複数のデータ行を選択します。
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次のいずれかの操作を行います。
計測ログパネルメニューから「選択した項目を書き出し」を選択します。
パネルの上部にある「選択した計算値を書き出し」アイコンをクリックします。
行を右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリックし、コンテキストメニューから「書き出し」を選択します。
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ファイル名と場所を入力して、「保存」ボタンをクリックします。
計測データは、コンマ区切りのテキストファイル UTF-8 に書き出されます。