Adobe セキュリティ速報

Adobe Acrobat および Reader に関するセキュリティアップデート公開  | APSB23-54

情報 ID

公開日

優先度

APSB23-54

2023 年 11 月 14 日

3

要約

Windows 版および macOS 版の Adobe Acrobat および Reader を対象としたセキュリティアップデートが公開されました。このアップデートは、クリティカル重要中度 の脆弱性に対応します。 この脆弱性が悪用されると、任意のコード実行やメモリリークにつながる恐れがあります。          

対象のバージョン

製品名

トラッキング

対象のバージョン

プラットフォーム

Acrobat DC 

Continuous 

23.006.20360 以前のバージョン

Windows および  macOS

Acrobat Reader DC

Continuous 

23.006.20360 以前のバージョン

 

Windows および macOS




     

Acrobat 2020

Classic 2020           

20.005.30524 以前のバージョン

 

Windows および macOS

Acrobat Reader 2020

Classic 2020           

20.005.30524 以前のバージョン

Windows および macOS

Acrobat DC に関するご質問については、Acrobat DC FAQ ページを参照してください。

Acrobat Reader DC に関するご質問については、Acrobat Reader DC FAQ ページを参照してください。

解決策

以下の手順に従って、ソフトウェアのインストールを最新バージョンに更新されることをお勧めします。

最新バージョンは、次のいずれかの方法で入手可能です。

  • 「ヘルプ/アップデートを確認」を選択して、製品のインストールを手動で更新することができます。

  • 製品のアップデートが検出されると、ユーザーが操作しなくても製品は自動的にアップデートされます。 

  • Acrobat Reader のフルインストーラーはAcrobat Reader ダウンロードセンターからダウンロードできます。   

IT 管理者(管理環境)の場合:

  • インストーラーへのリンクについては、各リリースノートのバージョンを参照してください。     

  • AIP-GPO、bootstrapper、SCUP/SCCM (Windows 版)、あるいは macOS 版では、Apple Remote Desktop、SSH など、好みの方法でアップデートをインストールします。 

   

アドビは、これらのアップデートを次の優先度評価に分類しており、対象製品をご利用のお客様に最新バージョンへのアップグレードを推奨します。   

製品名

トラッキング

アップデートバージョン

プラットフォーム

優先度評価

入手方法

Acrobat DC

Continuous

23.006.20380

Windows および macOS

3

Acrobat Reader DC

Continuous

23.006.20380

Windows および macOS

3

 

 

 

 

 

 

Acrobat 2020

Classic 2020           

20.005.30539 

Windows および macOS  

3

Acrobat Reader 2020

Classic 2020 

20.005.30539
 

Windows  および macOS 

3

脆弱性に関する詳細

脆弱性のカテゴリー 脆弱性の影響 深刻度 CVSS 基本スコア CVSS ベクター CVE 番号
解放済みメモリ使用(CWE-416
任意のコード実行
クリティカル
8.8 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44336
領域外メモリー参照(CWE-125
任意のコード実行
クリティカル
7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44337
領域外メモリー参照(CWE-125
任意のコード実行
クリティカル
7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44338
解放済みメモリ使用(CWE-416
任意のコード実行
クリティカル 7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44359
初期化されていないポインターのアクセス(CWE-824
任意のコード実行
クリティカル 7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44365
領域外メモリーへの書き出し(CWE-787
任意のコード実行
クリティカル
7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44366
解放済みメモリ使用(CWE-416
任意のコード実行
クリティカル 7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44367
解放済みメモリ使用(CWE-416
任意のコード実行
クリティカル
7.8 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44371
解放済みメモリ使用(CWE-416
任意のコード実行
クリティカル 8.8 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-44372
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
重要
5.5 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:N/A:N
CVE-2023-44339
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
中度
3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N CVE-2023-44340
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak) 中度 3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44348
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
中度 3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44356
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
中度
3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44357
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
中度
3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44358
領域外メモリー参照(CWE-125
メモリリーク (Memory Leak)
中度
3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44360
解放済みメモリ使用(CWE-416
メモリリーク
中度
3.3 CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2023-44361

謝辞

この問題を報告し、ユーザーの保護にご協力いただいた以下の研究者の皆様に対し、アドビより厚く御礼を申し上げます。   

  • Trend Micro の Zero Day Initiative の Mat Powell 氏(CVE-2023-44359、CVE-2023-44365、CVE-2023-44366、CVE-2023-44367、CVE-2023-44371、CVE-2023-44348、CVE-2023-44356、CVE-2023-44357 44358)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と匿名ユーザーによる協力(CVE-2023-44337、CVE-2023-44338、CVE-2023-44339、CVE-2023-44340、CVE-2023-44360、CVE-2023-44361)
  • Cisco Talos(ciscotalos)氏(CVE-2023-44336、CVE-2023-44372)

注:アドビは、HackerOne と非公開で招待制のバグバウンティープログラムを実施しています。アドビの外部セキュリティリサーチャーとして働くことに興味がある方は、次のステップをお知らせしますので、このフォームにご記入ください。

詳しくは、https://helpx.adobe.com/jp/security.htmlを参照するか、PSIRT@adobe.com 宛てに電子メールでお問い合わせください。

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