Adobe Acrobat 2020 (永続版)の販売は、2024 年 7 月 15 日をもって終了いたしました。製品サポートは、2025 年 6 月 1 日までとなります。
詳しくは、Acrobat 旧バージョンをお使いのお客様へ をご確認ください。
基本事項
Acrobat 2020 は、Acrobat の最新の永続ライセンス版です。このデスクトップソリューションには、PDF 文書を扱うためのあらゆる機能が備わっています。Acrobat 2020 は日常的な PDF の取り扱いを容易にし、PDF をデスクトップで効率的に使用するための様々な機能強化を含んでいます。
Acrobat 2020 は、デスクトップ上でのみ使用できます。あるいは、Acrobat サブスクリプションを購入して、Adobe Document Cloud サービスで使用可能な追加機能を利用することもできます。
Acrobat 2020 で可能な処理のほんの一例を次に示します。
- スキャンした文書をすぐに編集:スキャンした紙の文書を編集可能な PDF に変換できます。自動的なフォントマッチにより、新しい編集結果も自然になじみます。
- 保護された PDF を作成:Acrobat または一般的な Microsoft® Office アプリケーションから高品質な PDF ファイルを作成できます。機密情報のコピー、編集、印刷を防ぐために制限を適用することができます。
- PDF のテキストや画像を編集:使い慣れたポイント&クリックインターフェイスによって、Acrobat 内で PDF 文書を直感的に編集できます。
- PDF を Office に書き出し:フォント、書式設定、レイアウトを保持しつつ、PDF を Word、Excel または PowerPoint 形式に変換できます。
- Dropbox、Box および OneDrive を利用:Acrobat 2020 を使用しながら、Dropbox、Box または Microsoft® OneDrive アカウントにアクセスしたり、それらの場所にあるファイルを編集したり、これらのサービスにファイルを保管したりできます。
- あらゆる文書に署名:優れた自動入力機能を使用して、フォームへの入力や署名、フォームの送信をすぐに行うことができます。
- 機密情報を削除:テキスト、画像、さらにはメタデータも検索して完全に削除することができます。
Adobe Acrobat には、デスクトップ製品、モバイル版アプリ(無料)および Adobe Document Cloud を通じて利用可能なオンラインサービス(無料)が含まれています。
Windows 向けデスクトップ製品:
macOS 向けデスクトップ製品:
モバイル版アプリ:
- Android™ または iOS
向けの Adobe Acrobat Reader - Android™ または iOS 向けの Adobe Fill & Sign
- Android™ または iOS 向けの Adobe Acrobat Sign
- Android™ または iOS 向けの Adobe Scan
Web アプリ:
はい。企業における導入を効率化し、IT コストを管理するための Acrobat の様々なツールおよびユーティリティを用意しています。詳しくは、IT 担当者向けリソースのページを参照してください。
Acrobat の新機能の使い方とチュートリアルについては、Adobe Acrobat ラーニングとサポートを参照してください。
ライセンス認証は、お客様のソフトウェアが正規のものであり、使用許諾契約に従って使用されていることをアドビが確認するために必要なプロセスです。消費者としてのお客様の権利と、ソフトウェア開発者としてのアドビの権利を保護することを目的としています。また、ライセンス認証は、購入したソフトウェアが偽物でないことを確認する際にも役立ちます。
Acrobat 製品では、ライセンス認証をインターネット経由で自動的に試行します。ライセンス認証中に個人情報が送信されることはありません。ユーザーライセンス 1 件につき、2 台のコンピューターに Acrobat をインストールできます。詳しくは、アドビのソフトウェアライセンス認証のページを参照してください。
オンラインのコンピューターでライセンス認証を行うことができない場合、IT 管理者は Adobe Customization Wizard を使用してオフラインの例外を設定できます。詳しくは、IT 担当者向けリソースを参照してください。
詳しくは、Acrobat の技術仕様のページを参照してください。
詳しくは、Acrobat の技術仕様のページを参照してください。
詳しくは、Adobe Document Cloud 言語ティアのページを参照してください。
Adobe Document Cloud
Adobe Document Cloud サービスは Acrobat デスクトップ、web およびモバイル版アプリと連携して、ユーザーがどこにいても生産性を落とさず作業をおこなえるよう支援します。
無料の Adobe Document Cloud サービスに新規登録すると、以下のメリットがあります。
- Adobe Document Cloud ストレージ:2 GB の無料のストレージを使用して、オンラインでファイルを保存し、これにアクセスできます。
- 入力と署名:デスクトップ、web、モバイル版アプリのどの環境でも自分用のオートフィルコレクションにすばやくアクセスして、フォームの入力と電子サインを迅速に済ませることができます。
Web ブラウザーやモバイルデバイスを使用して重要な PDF タスクを実行し、Acrobat デスクトップソフトウェアの機能を拡張するには、Acrobat Standard または Adobe Acrobat Pro サブスクリプションを購入してください。
- PDF を作成:文書、画像、写真を PDF ファイルに変換できます(web およびモバイル)。
- PDF を書き出し:編集可能な Microsoft® Word、Excel、PowerPoint または RTF ファイルに PDF を変換できます(web およびモバイル)。
- PDF を編集:iPhone、iPad、Android™ スマートフォン、Android タブレット、Android™ 対応の Chromebook で PDF にテキストを追加または編集できます(Acrobat Pro サブスクリプションのみ)。
- PDF を整理:PDF のページの順序の変更、削除または回転を行うことができます(Acrobat Pro のサブスクリプションを使用している場合のみ、web およびモバイルで可能)。
- PDF を結合:複数のファイルを単一の PDF に結合できます(web のみ)。
- 表示またはレビュー用にファイルを共有:新しい Document Cloud レビューサービスで文書レビューを簡素化し、迅速に実行できます。1 つのリンクを送信して、オンライン上で 1 つの PDF ファイルに対する全員のコメントを収集し、進行状況を常に把握できるようにします。
- 署名用に送信:文書を署名用に送信し、その後のトラック、管理、保存をオンラインで実行できます(このサービスは、デスクトップ、web、モバイルの機能をサポートしています)。
- 入力と署名:自分用のオートフィルコレクションにすばやくアクセスして、フォームの入力と電子サインを迅速に済ませることができます(このサービスは、デスクトップ、web、モバイルの機能をサポートしています)。
- Adobe Document Cloud ストレージ:最大 100 GB のストレージを使用して、オンラインでファイルを保存し、これにアクセスできます。
いいえ。Acrobat 2020 デスクトップソフトウェアは単体で使用できます。Adobe Document Cloud サービスを利用しなくてもかまいません。
初めて Acrobat 2020 デスクトップソフトウェアを起動する場合は、ライセンス認証を行うためにインターネットに接続する必要があります。それ以降は、オフラインでの作業が可能です。
Acrobat 2020 デスクトップソフトウェアはクラウドで実行するのではなく、ローカルにインストールされ、デスクトップで実行できます。無料の Document Cloud サービスに接続すれば、より多くの機能を利用できます。ただし、クラウドに接続するソフトウェアの使用が会社で禁止されている場合は、御社の IT 管理者にご相談ください。Acrobat の設定をカスタマイズして、クラウドサービスへのアクセスを削除できます。詳しくは、IT 担当者向けリソースを参照してください。
はい。アドビでは、お客様のデジタル体験でのセキュリティ保護を最優先しています。業界標準のセキュリティへの対応は、社内文化、ソフトウェア開発、サービス運用プロセスに深く浸透しています。ID 管理、データの機密性または文書の整合性に関しても、Adobe Document Cloud はお客様の文書、データ、個人を特定する情報を保護するための業界標準のセキュリティ対策を実装しています。アドビのセキュリティへの対応「Adobe Secure Product Lifecycle」または Adobe Document Cloud ソリューションのセキュリティについて詳しくは、http://www.adobe.com/jp/security.html を参照してください。
モバイル
無料の Adobe Acrobat Reader モバイルアプリを使用すると、どこにいても Android™ デバイスや iOS デバイス、Windows デバイスから簡単に PDF ファイルを表示および操作できます。また、Adobe Acrobat Standard や Adobe Acrobat Pro のサブスクリプションを購入すると、Document Cloud の優れた機能をさらに活用できます。詳しくは、Acrobat Reader モバイル版アプリを参照してください。または、Google Play または iTunes App Store からダウンロードします。
Adobe Acrobat Sign モバイルアプリケーションは、Acrobat Sign のモバイル版無償スタンドアロンアプリケーションです。Acrobat Standard、Acrobat Pro およびエンタープライズプラン向けの Adobe Document Cloud に付属しています。Acrobat Sign を使用すると、外出先で商取引を行なうことができます。Adobe Sign モバイルアプリケーションで、iOS または Android™ デバイスから送信、署名、トラックおよび署名済み文書の管理を行うことができます。また、クライアントや顧客から対面で電子サインをもらうにも理想的なツールです。Acrobat Sign は Acrobat Reader モバイルアプリと連携しなくても使用できます。Google Play または iTunes App Store からダウンロードできます。
無償の Adobe Scan モバイルアプリケーションを使用すると、Android™ および iOS デバイスを使用してどこにいてもスキャンをキャプチャし、利用することができます。レシート、メモ、文書、名刺、ホワイトボードなど、様々なものをすばやくスキャンし、画像を検索可能な高品質の Adobe PDF に変換できます。
Acrobat Reader と Adobe Scan の両方のアプリケーションで、同様のスキャンエンジンが使用されます。ただし、スタンドアロンの Adobe Scan アプリケーションでは、自動スキャンやテキスト認識(OCR)機能などのより多くの機能を利用できます。
はい。アドビは、企業のセキュリティとコンプライアンスを保護する一方で、モバイルを利用した業務の生産性を向上させる必要がある企業顧客のニーズにも対応するよう努めています。Acrobat Reader モバイル版アプリと Acrobat Sign モバイル版アプリは、どちらも Android for Work EMM プラットフォームをサポートします。また、iOS 版と Android™ 版の Adobe Acrobat Reader for Microsoft® Intune も提供されています。Acrobat Reader は、AppConfig プラットフォームもサポートしています。詳しくは、IT 担当者向けリソースを参照してください。
いいえ。しかし、モバイル版 Acrobat Reader には、Acrobat の最も一般的な機能を含む重要な PDF ツールが付属しています。Acrobat Reader を Android™ デバイスや iOS デバイスで使用すると、PDF の編集、整理、作成、書き出し、署名および送信を簡単に行うことができます。詳しくは、モバイル版 Acrobat Reader を参照してください。
機能
Adobe Acrobat Pro 2020 は日常的な PDF の取り扱いを容易にし、PDF をデスクトップで効率的に使用するための様々な機能強化を含んでいます。
Acrobat 2017 永続ライセンス版からの最も重要な変更点は以下のとおりです。
- Acrobat を使用して障がいのあるユーザー向けの PDF を推進するユーザー向けの強化されたアクセシビリティ機能のアップデートとワークフローの改善
- 新しいホームビューにより、1 つの場所から PDF を整理、管理、検索
- Microsoft® Information Protection(MIP)ソリューションで保護されたファイルを開く機能
- 「入力と署名」ツールの新しいカラーカスタマイズ機能
- 「DirectInk」テクノロジーを使用したペンツールの向上により、PDF でよりスムーズかつ正確に書き込みや描画が可能
- MacBook Pro 内蔵のタッチバー機能
- ライブテキストでスキャンされた文書に OCR(光学式文字認識)を実行する機能
- プリフライトライブラリを使用して、プロファイル、チェック、修正のカスタマイズされたセットを取得する機能
Acrobat Pro のサブスクリプションを購入すると、Acrobat Pro 2020 のすべての機能に加えて、以下の機能を利用できます。
- デスクトップ、ブラウザー、モバイルデバイスで一貫したユーザー エクスペリエンスを実現します。
- 外出先でブラウザーまたは iOS デバイスからフォームに入力および署名できます。
- ブラウザーまたはモバイルデバイスから PDF を作成、結合、書き出しできます。
- デスクトップ、ブラウザー、モバイルデバイスから署名用の文書を送信できます。
- 送信する文書の送信、トラック、到着確認をすべてデジタルなプロセスで実行できます。
- すべてのユーザーのフィードバックを 1 つのファイルに集め、締め切りを設定し、リマインダーをスケジュールします。また、他の人が自分の文書に対してアクションを実行したら通知を受け取ります。
- 複数のファイルを PDF に結合し、ブラウザーからページを整理できます。
- コンピューター間で設定を同期できます。
- タブレットまたはモバイルデバイスでテキストを追加または編集できます。
- iOS デバイスや Android™ デバイスでページの並べ替え、削除または回転を行うことができます。
- 最大 100 GB のストレージにファイルをオンラインで安全に保存し、アクセスできます。
- オンラインファイル管理サービス(Dropbox、Microsoft® SharePoint、OneDrive、Box、Google ドライブなど)でホストされている PDF ファイルにアクセスできます。
- 追加料金を伴うことなく、新機能、セキュリティアップデートおよびアップグレードに継続的にアクセスできます。
Acrobat 2020 は元々、32 bit アプリです。ただし、64 bit オペレーティングシステムで実行できるようにする OS 互換性機能を含みます。詳しくは、Acrobat Pro 2020、Acrobat Standard 2020 のシステム要件を参照してください。
保護されたビューは、Acrobat Reader の保護モードと同様に「サンドボックス」テクノロジーの実装であり、Acrobat の豊富な機能に対応しています。Acrobat 2020 では、保護されたビューの機能が拡張されており、PDF ファイル形式を使用して悪意のあるコードをコンピューターシステム上で実行しようとする書き込みベースの攻撃だけでなく、PDF ファイルを使用して機密データや知的財産を盗もうとする読み取りベースの攻撃をブロックできるようになりました。
保護モードと同様に、保護されたビューは信頼しないプログラムの実行(PDF ファイルや PDF ファイルが呼び出すプロセスなど)を制限されたサンドボックスに制限します。悪意のあるコードが PDF を使用して、コンピューターのファイルシステムに対して読み書きを実行することを防ぐことができます。保護されたビューでは、どの PDF ファイルにも悪意のあるコードが含まれている可能性があると見なし、ファイルを信頼できるとユーザーが明確に指定した場合を除いて、サンドボックス内で処理を実行します。
Acrobat 2020 と Microsoft®
Acrobat 2020 は、Office 365、Office 2013、Office 2010 および Office 2007 アプリケーションとシームレスに連携します。
Windows 環境では、次の処理を行うことができます。
- Office アプリケーション(Microsoft® Word、Excel、PowerPoint、Outlook)の Acrobat タスクリボンから高品質の Adobe PDF を作成します。
- Office の Acrobat リボンから作成された PDF に保護を追加して、他のユーザーが機密性の高いコンテンツをコピーまたは編集できないようにします。
- Word、Excel または PowerPoint の Acrobat リボンを使用して、様々な手順をまとめて実行します。PDF ファイルを簡単に電子メールで送信し、パスワードで保護します。また、ファイルの使用方法に制限を設定し、共有レビュー用にファイルを送信します。Acrobat Pro 2020 で PDF を作成し、即座にプリセットのアクションを実行して、事前に定義されたタスクを実行することもできます。例えば、アーカイブや公開用に文書を準備するタスクを実行できます。
- Microsoft® Outlook 向け Send & Track プラグインを使用して、大小のファイルを他の人に送信します。トラッキングオプションを設定して、相手がファイルを表示したときに通知を受け取るようにすることができます(Acrobat サブスクリプションのみ)。
- PDF ファイルからソースの Word 文書にコメントを変更履歴として取り込みます(Microsoft® Word の変更履歴の記録ツールで変更を承諾または拒否できます)。
- 電子メールの検索と取得を簡略化します。Microsoft Outlook の電子メールまたは電子メールフォルダーをボタン 1 つで簡単にアーカイブします。
- 高品質の Adobe PDF を Microsoft® Project または Visio から直接作成します。
Microsoft® のツールのその他の使用方法を次に示します。
- Microsoft® Word for Mac の Acrobat リボンを使用して、インタラクティブなリンクを備えた高品質な PDF ファイルを作成します。
- Acrobat 2020 を使用して、既存の PDF を、業界最高レベルの正確な書式設定が適用された Word、Excel、PowerPoint 形式のファイルに変換します。Office アプリケーションで編集を行う際にレイアウト、箇条書きおよび表を維持します。
- Microsoft® 10 を搭載したタッチ操作対応デバイスを使用できます。
- Windows 10 デバイスで、Microsoft® の DirectInk テクノロジーを利用して、指やハードウェアペンを使用して PDF 上によりスムーズに描画や手書きを行うことができます。
- Microsoft® Internet Explorer から、ワンクリックで Web ページを PDF ファイルとしてキャプチャします。リンク、レイアウトおよび書式設定を変更せずに、ページ全体またはページの一部を変換します。
はい。SharePoint のドキュメントライブラリでは、次の処理を行うことができます。
- PDF ファイルを開いて Acrobat で編集し、リポジトリに保存
- リポジトリファイルを PDF に変換して保存
- リポジトリファイルを PDF に変換して電子メールで送信
- 複数のファイルを単一の PDF に結合します。
共有文書のレビューまたは PDF フォームのデータ収集を Office 365 または SharePoint サーバーでホストすることによって、プロセスを自動化することもできます。
はい。Acrobat 2020 は 32 ビット版と 64 ビット版の両方の Microsoft® Windows で使用できます。詳しくは、Acrobat Pro 2020、Acrobat Standard 2020 のシステム要件を参照してください。
サポート
アドビでは、現在 Acrobat および Acrobat 2020 をサポートしています。詳しくは、サポート対象の製品バージョンのページを参照してください。
最新バージョンの Acrobat の登録済みユーザーの皆様は、インストールや製品に関連する問題の個別サポートをご利用いただけます。サポートはインシデント単位で提供され、価格もお手頃です。世界各国のサポートの電話番号、サポート文書の記事、チュートリアルなどのサポート情報(すべて無料)について詳しくは、Acrobat ヘルプを参照してください。Acrobat ヘルプには、Acrobat に関する一般的な問題の詳細情報も掲載されています。
永続(都度購入)ライセンスなので、サポート対象の製品のライフサイクル期間中は継続してバグの修正とセキュリティアップデートをご利用いただけます。Acrobat 2020 では、セキュリティやプラットフォームの拡張およびバグの修正だけのアップデートを四半期ごとに提供します。新機能や拡張機能は提供されません。また、無料の Adobe Document Cloud サービスのみを使用できます。IT 管理者は、必要に応じて Document Cloud サービスを停止することができます。詳しくは こちらを参照してください。
Acrobat では、個々のスケジュールに合わせたアップデートの管理をご希望の企業や組織に最適な、IT 管理者向けの柔軟性に優れたツールも用意しています。詳しくは、IT 担当者向けリソースを参照してください。
標準規格とアクセシビリティ
Acrobat 2020 は、国際標準化機構(ISO)で管理されているオープンスタンダードである ISO 32000-1 をサポートします。
Acrobat 2020 を使用すると、次のワークフロー固有の PDF 規格を作成および検証できます。
- PDF/A(アーカイブ用)(ISO 19005):PDF/A-1a、PDF/A-1b、PDF/A-2a、PDF/A-2b、PDF/A-2u、PDF/A-3a、PDF/A-3b、PDF/A-3u
- PDF/E(エンジニアリング用、Acrobat Pro 2020)(ISO 24517):PDF/E-1
- PDF/X(印刷用)(ISO 15930):PDF/X-1a、PDF/X-3、PDF/X-4、PDF/X-4p、PDF/X-5g、PDF/X-5pg
- PDF/VT(可変データおよびトランザクション印刷用、Acrobat Pro 2020)(ISO 16612-2):PDF/VT-1、PDF/VT-2
PDF/A は、長期保管用の電子文書を作成、表示および印刷するための仕様を規定しています。文書の記録保管や コンプライアンスを担当する 管理者は、Acrobat 2020 を使用して、記録の最終文書を自己完結型ファイルとして維持管理および保護することができます。
PDF/E は、エンジニアリングワークフローで使用する文書を作成、表示および印刷するための仕様を規定しています。建築家、エンジニア、建設関係者および製造関係者は、Acrobat Pro 2020 を使用することで、サプライチェーンにおける技術資料や図面を容易に交換できます。また、文書のレビューやコメント付与を効率化することもできます。
PDF/X は、印刷または公開準備の整ったページを作成、表示および印刷するための仕様を規定しています。この規格は、カラースペースやトラッピングなど、印刷の重要な要素を左右する PDF 設定に関するガイドラインを規定するものです。印刷やグラフィックデザインに携わるクリエイティブプロフェッショナルは、Acrobat 2020 を使用して、意図したとおりの印刷結果を出せる PDF/X 準拠ファイルを作成して送稿できます。
PDF/VT は、銀行の取引明細や請求書などのファイルを作成、表示、印刷するための仕様を規定しており、可変データおよびトランザクション印刷を扱う業界で使用されます。可変データを含むサイズの大きな文書を取り扱う場合は、Acrobat Pro 2020 を使用して、ファイルをこの国際規格に確実に準拠させることができます。
はい。Acrobat 2020 は、次の追加規格とイニシアチブに従って、PDF の作成と使用をサポートします。
- PDF/UA(Universal Accessibility):PDF/UA は、PDF 専用の技術要件の明確化を推進する ISO規格(ISO 14289-1)です。これにより、支援テクノロジーを使用しているユーザーも含めて、すべての人が PDF ISO 32000-1 ファイルにアクセスして使用できるようになります。
- W3C Web コンテンツアクセシビリティガイドライン(WCAG):アドビは、W3C の WCAG ワーキンググループに参加して、テクノロジーに依存しない WCAG 2.0 標準および支援テクノロジーの開発を支援しています。このガイドラインと技術により、作成者や開発者は、このアクセシビリティ標準に従うことができます。
- PAdES(ETSI):PDF advanced electronic signatures は、欧州連合のデジタル署名規格に確実に従うための仕様を規定しています。Adobe Acrobat 2020 は、PAdES Parts 2、3 および 4 をサポートします。
Acrobat 2020 は、障害を持つユーザーとアクセシブルなコンテンツの作成者の両方のニーズに対応します。Acrobat Pro または Acrobat Standard を使用すると、他のユーザーが Adobe Acrobat Reader で表示できるアクセシブルな PDF 文書を誰でも作成できます。これにより、障がいを持つユーザーは、複数の言語の PDF ファイルやフォームにより簡単にアクセスして、使用できます。
Acrobat Pro 2020、Acrobat Standard 2020 または Acrobat Reader を Windows® で使用すると、ユーザーおよびコンテンツ作成者は次の処理を行うことができます。
- 使いやすいウィザードでアクセシビリティの環境設定をカスタマイズ
- 拡大鏡を使用
- 組み込みの機能または高度な画面読み上げソフトウェアを使用して、PDF を読み上げ
- ハイコントラストカラーを使用して、より見やすく表示
- 背景を動的に調整して、ハイコントラストモードでテキストを読みやすくする
- テキストを折り返すことにより、拡大して表示
Acrobat Pro 2020 または Acrobat Reader を Mac で使用すると、ユーザーは次の処理を行うことができます。
- Mac OS X コンピューターの VoiceOver スクリーンリーダーを使用
- 拡大鏡を使用
- ハイコントラストカラーを使用して、より見やすく表示
- 背景を動的に調整して、ハイコントラストモードでテキストを読みやすくする
- テキストを折り返すことにより、拡大して表示
- さらに、コンテンツの作成者は Acrobat Pro 2020 を使用することで、PDF ファイルのアクセシビリティをさらに強化
- タグを追加することで、読み上げ順序を制御し、ナビゲーション機能を強化
- ページやテキストの段組の読み上げ順序を確認、調整
- 標準に準拠した PDF 文書を検証し、アクセシビリティに関する問題が含まれていないかをチェックして、アクセシビリティ標準に準拠するようにファイルを調整
- 高度なツールを活用して、WCAG 2.0 および PDF/UA 基準に準拠する PDF 文書の作成をサポート
- 「アクセシブルにする」ガイド付きアクションを使用して、標準に準拠したアクセシブルな PDF ファイルを簡単に準備、確認、修正
詳しくは、アドビのアクセシビリティリソースセンターを参照してください。
アドビはアクセシビリティを重視しており、製品およびサービスのアクセシビリティ機能の強化に努めています。米国リハビリテーション法 508 条は、情報技術における障壁を取り除き、障害のあるユーザーに新たな機会を提供するために制定されました。さらに、これらの目標を達成するために役立つテクノロジーを開発することも奨励しています。障害のあるユーザーのためのアクセシビリティをサポートする Adobe Acrobat 2020 の機能は、Adobe Acrobat Voluntary Product Accessibility Templates(VPAT)に要約されています。